10話 ページ15
私が目を覚ますと見覚えのある服を着て椅子にくくりつけられている
どうしてここに....見覚えのある白い部屋に鉄製の椅子
そして.....注射器を持った白衣の男
『いやぁぁぁああああああ』
私はできる限りの声で相手を威嚇して殺そうと能力を発動するが、私の能力は白衣の男をすり抜け壁へ向かう
それならと私は空気中の分子の濃度を高めて気圧をあげて白衣の男を殺そうとするが
男は痛がるどころか口角をあげながら私を見下ろす
なんでこんなにも能力を発動しているのに死なないのかがわからない
私の首についている能力聖女装置のせいかもしれないが
それでも相応の威力が出ているはずなのに、この男が不思議でならない
どうして私の目の前にいるの？
その注射器で何をするつもりなの？
どうしてこんな辛い思いをしないといけないの？
そんな疑問ばかりが私の頭の中を支配する
拒絶したくてもできない
だって私が拒絶すればこの実験はこの痛みは彼が引き継いでしまうから.....
『誰か.....助けて。』
それが私の本当の思い
何もかも捨てて逃げたい_____
もう痛い思いをしたくない______
『会いたいよ.....帝督』
私は目を閉じてこの世で一番大切な人の名前をつぶやく
この闇から私は抜けられない
逃げたくても逃げたくても絡みついて離してくれない
それなら.....
私が壊れる前に......
壊して......
「.....な！.......A！」
『.....一方通行』
私がもういいどめを開けるとそこにはひたいに少し汗をかき、焦った顔の一方通行がいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 20人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あすな | 作成日時：2020年8月9日 1時
