とある科学の現実物質（リアリティマター） (ページ13)

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8話　② 一方通行Side ページ13

「というか、なンでお前は俺に触れることができンだ」

『私の能力はね、現実物質(リアリティマター)っていうの』

俺は初めて聞く能力の名前に混乱した

現実物質？現実物質を操ったくれェで俺の反射を潜り抜けて俺に触れるなんてどうやったンだよ

『あなたのベクトル変換って物質の移動の向きを変えるってものでしょ？

それを瞬間的に考えると物質が静止している状態が何回も続くってだけのことだから、反射している部分を分解したの。

私のデフォルトは分解し設定してあるから、あなたに触れることができたんだと思う』

Aは俺が疑問に思っていることをすンなりと教えた

あまりにも想像と違う演算方法に俺は戸惑ってしまった

なぜなら、今の演算量をあの一瞬でやってのけたからだ

いや、もしからした俺みたいに無意識で演算しているのかもしれねェ

そんなことできなさそうな顔をしときながら、相当すごい事を一瞬でやってしまったAに驚きが隠せない

俺にはどうやったらそンな考えに至るのかわからなかった

「そンなの演算量が半端ねェだろ」

『そうかな？もっと演算が難しい人が近くにいたから慣れちゃったのかも』

ニコッと笑いながら少し照れ臭そうにしているAに一瞬だがドキッとしてしまった

側から見たら相当すごい事をしているのにも関わらず、当の本人はそンなこと気にも止めていない

本当に衝撃的だった。そうまるで、

________俺の世界に光が入ってきた

そう思うような体験だった