とある科学の現実物質（リアリティマター） (ページ11)

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7話　一方通行Side ページ11

「.....コーヒーがねェ」

「今からコンビニに行くの？ってミサカはミサカは今からコンビニに行くであろうあなたに話しかけてみたり」

「まァ、コーヒーがねェンだから買いに行くに決まってンだろ」

「じゃあミサカも行く！ってミサカは「うるせェ」

俺はソファでぎゃあぎゃあ喚く打ち止めを置いて部屋を出る

あいつがついてきたら絶対うるさいことがわかってたし、いまの時間は遅せェから変な輩がゾロゾロいる

.....そォ言えば、最近また新メーカーからコーヒーが出てたはずだからそれを買うか

__________

俺はいつもの手つきでコーヒーをカゴに入れて会計を済ます

杖の生活も２週間くらい経ってきて前よりは慣れたがやっぱり歩きにくくて仕方がねェ

そんなことを考えながら俺が歩いていると前に肩くらいの茶髪の女がゆっくりと歩いていた

おそらくあいつは俺の知り合い

そう思い俺は前にいるやつの名前を呼んだ

「.....Aか？」

俺の方を向くAの瞳から涙が溢れていてすぐにAが泣いていることを理解した

『......一方通行？』

「なンで泣いてンだよ」

俺の名前を呼ぶ声は少し震えていて、なンで泣いているのか純粋に気になった

だが、Aは俺の質問に答えなかった

俺はAの様子からおそらく実験についてのことだと思った

Aは絶対に実験のことについて一切話さねェ

なンで俺に話してくれねェのか疑問に思うが、多分俺のためだと考えてる

なぜなら、Aがやっている実験がどんなのかは知らねェが、もし非人道的なもンだったら俺はその研究所をブッ壊しに行くからだ

優しいAはそれを俺にさせたくなくて黙ってンだろうなァ

「あンまりお前は話したがらねェが、少しは頼れ」

『.....ごめん』

そう言ってAはまた俯く

俺ははぁと少しため息をつきAの手をとって一緒に歩く

Aの手は俺よりも少し小さくて冷たい

昔は暖かかったと覚えている

俺とAが出会ったのは通称:特力研と呼ばれる研究所だった______