先生(2) ページ28
ー先生視点ー
今日もまた、代わり映えのない道を
いつも通り走る。
…いつもは居ないはずの影を見つけ、
なんとなく横目で見る。
洋「あ、あれ?うちの学校の生徒か…?」
この時間帯に歩いているなど、
完全に遅刻である。
何かあっては困ると近づき、声をかけてみた。
洋「あれ?何してんの?遅刻じゃん。」
すると彼女は急にあたふたし始めた。
そりゃ急に声かけられたら驚くか。
よく見ると、彼女はなんだか
足を引きずっているようだった。
洋「…足、どうした?」
すると随分元気に
階段から落ちたこと、
遅刻覚悟で歩いていた事までを話してくれた。
そういやこいつと学校で会うと
いつもこんな感じだったな、と
なんとなく思った。
綾「先生の前でそんな弱々しい姿など…」
強がっている様だった。
別に、気にしなくたっていいのに。
そして、時間が危うかったため、
彼女を車に乗せた。
ーーー
一緒に車に乗って走ると、
急にとなりで奇声を発し始めた。
綾「っくぅ〜!」
奇声…というか、おっさんくさい…?
少し笑いそうになった。
すると彼女は唐突に、
綾「…あ、先生」
と、真剣な表情で呟いた。
どうしたのかと軽く横目で見ると、
目が合った。
その瞬間何故か彼女は急に縮こまり、
綾「…あわわ」
また落ち着かない様子である。
…目が泳ぎまくりだ。
こんなに面白い生徒もなかなかいない。
洋「…なに?なんかその顔間抜けで笑いそうになる。」
…と、半分笑いながら言ってしまった。
案の定おこられた。
綾「も、もう既に笑ってるじゃないですかー!!」
最近の生徒はうまく表情で
心境を汲み取れない。
こいつのようなわかりやすい生徒が
俺は好きだ。そう思った。
そして素直にそう言った。
洋「綾、顔がころころ変わってわかりやすくて面白いんだ。そういうところ好きだぞ。」
少しの間の後、
何かいけないことを言ってしまったのかと思い、
焦って彼女の顔を見た。
…彼女の顔は、リンゴ以上に赤かった。
流石に自分でも、それが何を意味しているのか
若干察していた。
…かわいい。
そう思った自分をすぐに押さえつけ、
洋「あ。また間抜けな顔。ほら。着いたぞ。降りろ。」
平然を装ってそう言った。
彼女はまたあたふたと
お礼を言って去っていった。
洋「い、今の時代PTAがうるさいからなぁ…」
そんなことを呟きながら
しばらく車から動けなかった。
ー先生(2)ー
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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あずきいろ
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馬由(プロフ) - みくりさん» わあぁ!ありがとうございます!!基本的に私は携帯で書いていますよー! (2018年3月5日 18時) (レス) id: afd8a4a6ba (このIDを非表示/違反報告)
みくり(プロフ) - いつもキュンキュンしてます/// 何で小説書いてますか?? (2018年3月5日 17時) (レス) id: b47557652d (このIDを非表示/違反報告)
馬由(プロフ) - わー!夏蜜柑さん!ありがとうございます!今後もどうぞよろしくお願い致します!! (2018年2月26日 13時) (レス) id: 8d9fe2f42d (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - 初めて見ました、馬由さんの作品読みやすくて好きです(*´ω`*)ヤバイやつ?が私は可愛くて好みです!今後も更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年2月26日 1時) (レス) id: ec14c5022d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:馬由 | 作成日時:2017年2月7日 0時