【成り代わり】紅は幸せを望む

幸せ40 ページ44

Aside

＿＿＿＿＿＿なのに

なんでいるの！？

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

助けてお願い助けて私を救って

「かーしゅう」

ふわっと誰かに抱きしめられる

「僕がいるから、大丈夫だよ。ね？」

“僕がいるから”

ああ、どこかで聞いたことある

どこだっけ？温かいとこ………う〜ん、分からないや

蓮「A！！駄目だそっちに行くな！戻ってこいっ！！」

そっち？私は何処に行こうとしてたのかな？

『A』

っ！！おばあちゃん！！

『おいで。そっちは暗い。貴方にはまだ早いよ。ほら、皆のところに戻っておやり』

皆………？

『そうよ、皆のところ。……A、ごめんねぇ。おばあちゃん、何も助けられなかった』

そんなことない！！おばあちゃんは悪くないよ！！

だからお願い！消えないで！まだ話したいことがいっぱいあるの！！お願い……お願いだよ、おばあちゃん………

蓮「A！！」

主「っ……！れん……げ、つ、さん……」

まだぼやける視界の中名前を呼ぶと張りつめていた空気が柔んだ気がした

蓮「良かった〜」

包「加州っ！！」

主「わっ！！」

包丁が泣きながら抱きついてきた

包「加州、良かった！戻って来ないかと思った！……居なくならないでって言ったじゃん………っ！」

え？

私何してたの？

蓮「A大丈夫か！？変だと感じるところは！？痛いとこがあるなら言ってくれっ！！」

主「みんな……どうしたの……？」

全「え………」

蓮「覚えて……ないのか？」

主「何を？」

蓮「………いや、何でもない」

主「あの……」

何がどうしたのかな？

包「大丈夫だよ、A。ねえ！外に散歩しに行こ！まんばも一緒にね！」

山「ああ」

ぱっと花が咲いたような笑顔を浮かべる

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