【成り代わり】紅は幸せを望む

幸せ17 ページ20

相変わらずヤンデレ包丁side

包「分かった……っ？三人共加州を泣かせてるんだよ悲しませてるんだよ。大切な人も奪って、それでもお前等はのうのうと生きてるんだよ。許せると思う？たとえ前の本丸の奴等とお前等が違ったとしても僕はお前等を許さない。だから加州に近づくな、触るな、話しかけるな。加州に記憶がないからってちょっかいかけたら、今度は僕がお前等を泣かせてやる！意味分かるよね？」

皆の顔の血の気が引いていくのを見ていたらいち兄が肩に手を置いた

一「包丁、その辺にしておきなさい。包丁が何故あんなことを言ったのかよく分かった」

包「……うん」

多分、いち兄も僕の立場だったら同じことをしていただろうから

でもいち兄はこんな酷い言い方しないんだろうな、優しいから

一「少し包丁と話がしたい。悪いが皆席を外してくれますか？」

皆頷いて部屋を出る

包「いち兄、話って？」

一「包丁は加州殿を独占したいのですね？」

包「へ？」

一「慰めるのは自分だけで充分だから、加州殿の傍にいた彼等が邪魔だった。違いますか？」

うわあ……いち兄って僕が思ってた以上に鋭いな……

包「何で？」

一「先程から話を聞いていると、前任ではなく彼等のことをA殿が泣いている理由にしているからです」

弟のことをよく見ているね、お兄ちゃん

包「……いち兄の言う通りかな。流石いち兄。僕は加州のことがだあーい好きだからこれ以上傷付かないしてたの。でもあの三人が邪魔をした……。僕は加州が泣いている顔なんて見たくなかったのに……」

だから僕は前任に “あの事” を頼んだんだ

一「なるほど……。それともう一つ聞きたいことが」

包「何？」

一「“アイツ”とは誰ですか？」

いち兄なら聞くと思った

包「僕と加州と、もう一人仲良しな奴がいたんだ」

鶴丸国永と同じ白い布

一「名前は？」

綺麗な顔なのにいつも隠してた

包「名前は＿＿＿＿＿」

自分を“写し”と言っているけど僕も加州もそんなこと思ってない

包「名前は、山姥切国広」

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