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第43話 銀時side ページ49




あの時から、数日がたった。


最近はよく抜け出しているが、流石に目覚めた当初は撃たれた肩に激痛が走っていて、その間に様々な見舞い客が来た。

それが、みんな同様に「頑張れ」的なメッセージを残して行くわけだからイラついてしょうがない。




ーーーー午後3時ピッタリに来る、1人を除いて




『こんにちは、坂田さん』


「あぁ、一日ぶりだな、西坂」




この退屈な病院の中で、この時間が一番安らげる時間だ。

コイツの顔を見るだけで和んでしまう俺は結構な重症だとつくづく思う




『看護婦さんから聞きましたよ、また抜け出したって』


「いや、病院の中は退屈だからな

…………でも、」


『どうしました?坂田さん』




危ねェェェェェ!!

言えねえ!今の俺に言えるわけねぇ!!


………「お前と毎日会えるならこの生活も悪くねえ」なんて言えるはずがない!!




「なんでもねーよ」


『そうですか?』




よし、なんとか誤魔化せた



……………そうだ、今日こそは言わなきゃいけねー事があるんだ

明日に延ばしたら絶対また明日と延ばしてしまうに違いないのだから<今日>、言わなきゃいけねー


俺はそう決心して、口を開いた




「なぁ………

そろそろ下の名前で呼びあわねーか?」


『下の……名前?』




あー、やっぱり疑問に思うよな

ここはしょうがない、ちょっと息苦しいが……




「あれだ、呼びにくいだろ」


『ああ、確かにそうですね』




え、なに、この子。素直すぎない?

いやまあ俺としては助かるんだが




『ぎん……さん』




そう遠慮がちに言ったAに、俺の鼓動がドクンと跳ね、なんともいえない高揚感に襲われる


…………本当に惚れた相手に名前を呼ばれるってのはこんなにも嬉しいものだったか




「A」




………そして、惚れた相手の名前を呼ぶことはこんなに緊張するものだったか

続編!!→←第42話



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にゃご - 春さん» いえいえ、こちらこそありがとうございます!!遅れてしまってすみません…… (2017年3月13日 18時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
- 遅れました!いやー、使っていただいてありがとうございます!笑銀ちゃんは認めないですねー← (2017年3月13日 17時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - 春さん» いえね、ちょっと軌道修正したくて……ww (2017年2月25日 15時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
- 作者様登場www (2017年2月25日 12時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - 総悟13さん» ほほほ本当ですか!?まさか沖田13様にお気に入り登録してもらえるとは………光栄です!! (2017年2月20日 17時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃご | 作成日時:2017年1月22日 14時

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