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第33話 ページ39

『坂田さん、今のうちに逃げましょう』


「お、おう」




そう言ってちらっとグラサンをかけたスーツ………略してグラーツを見てみると、いまだに「高杉ィィィ」と叫んでいた

違うから。そいつの名前石高だから。高杉じゃねーから


そう突っ込みたい衝動を抑え、俺らはその場を後にしたのだった


さっきまでいた路地裏からかなり離れ、歩いているのはよくある大通り




「あ、そういや変装しとかねーとヤバイんじゃないか?」




少し緊張が緩んだからだろうか。
ふとそんなことを思い出した




『あ、そうですね
どうしましょうか……』


「笠が一個あるぞ」


『じゃ、私は髪結びます
その笠は坂田さんが使ってください』




そう言いながらAは器用に自分の髪を使って髪を結んでいる




『どう、ですか?』


「かわ………

ちゃんと別人に見えるぞ」




あぶねェーー!!ついつい「かわいい」って言いかけたァァァ!!


………でも本当に、髪を上側で結んだお前はとてもきれいで、

誰にも見せたくない


………そう、思う程だった


だから俺は黙って自分で使うはずだった笠をAの頭の上に被せる
少し勢いがあったせいかAは少し肩を強ばらせた




『わっ!
坂田さん?笠は使ってって言ったじゃないですか』


「……いや、おれにはまだこれがある」


『それってただの鼻眼鏡じゃないですか……』




そんな話をしていると、後ろから声をかけられた。低く、野太い声だ。男だろうか。




「すまない、人を探しているのだが」



グラーツだ

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にゃご - 春さん» いえいえ、こちらこそありがとうございます!!遅れてしまってすみません…… (2017年3月13日 18時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
- 遅れました!いやー、使っていただいてありがとうございます!笑銀ちゃんは認めないですねー← (2017年3月13日 17時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - 春さん» いえね、ちょっと軌道修正したくて……ww (2017年2月25日 15時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)
- 作者様登場www (2017年2月25日 12時) (レス) id: a243a73ee4 (このIDを非表示/違反報告)
にゃご - 総悟13さん» ほほほ本当ですか!?まさか沖田13様にお気に入り登録してもらえるとは………光栄です!! (2017年2月20日 17時) (レス) id: a66f0ad43b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃご | 作成日時:2017年1月22日 14時

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