【H×H】君臨者の暇つぶし。#３

８７ ヒソカ？おひさ ページ6

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ウイングとの修行を始めて、1ヶ月程。

修行は、練の感覚が掴めてきたくらい。絶や凝は思いの外すんなりできたが、練はオーラを出しすぎて建物を破壊しそうになる。危ない。本当に。
しかし、オーラを操作するのはかなりうまくできる。ウイング曰く、流・周と呼ばれるそれは、練などよりもとても難しいそうなのだが。

ウイング「……応用技まで、1ヶ月でほぼクリアですか」

「硬もできるし、円も、もう少し範囲を操れたら」

ズシ「リヒトさん、すごいっす！始めはあんなに苦労してたのに」

頑張ったからな。努力は大事。

ウイング「では、今日はこれで終わりましょうか。気をつけて戻りなさい」

「ああ」

闘技場に戻る前に、夕飯を食べて行こう。と言っても、この辺りのはもうほとんど食べたし、どうしようか。

店を眺めて考えながら、道を歩いている時だった。

？「リヒト♥」

……ん？

後ろから声をかけられ、振り向いてみれば。

「ヒソカだ。何故格好が違う？」

ヒソカ「あの格好だと、街じゃ目立ちすぎるからね♠」

仕方ないから普通の格好♥と言いながら、下ろした赤い髪の毛に触れる。頰のマークも無いから、まるで別人だな。

ヒソカ「君、大人の姿にもなれるよね♦」

「ああ。なれと？」

ヒソカ「うん♥いいとこ連れてくから♠」

「いいとこ？美味しいものある？」

ヒソカ「あるよ♠」

「じゃあ行く」

フードを被り、言葉を呟き、一瞬。いつかの大人姿になる。

ヒソカ「じゃあ行こうか♥」









と、付いていった先は薄暗い店。カウンターにいる店員にヒソカが何か言うと、奥の部屋を手で示される。

ヒソカ「こっち♥」

ドアを開けた途端だった。

ドスッ

「痛ッ！？」

額に凄まじい痛み。いつか味わったことのある痛みーーこれは。

「イルミだろ」

イルミ「やっぱ死なないんだ。残念」

「痛い、いってぇ……」

涙目になりながら針を引き抜いて、血を止める。残念、とは酷いな。

ヒソカ「お客様に酷い仕打ちだね？」

イルミ「客は呼んでないし。キルの様子だけ聞きにきただけなんだけど」

「ああ、そういうことか」

この針、念がかかってるのか。強い念、人間を操るタイプのものだな。

イルミ「返してくれる？勿体無いし」

「返すが、もう刺すなよ。痛い」

イルミ「二度あることは三度あるよ」

「……そうなのか？」

ヒソカ「そう言うよね」

……イルミに針を刺されたのは、既に3度目だと思うんだが。




*

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