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弐拾壱振目 ページ23

鶴丸side 回想


俺の主、かの独眼竜の血を引いたその人には

日頃からひいきにしている神社がある。

俺…というか『太刀 鶴丸国永』が今の主の手に渡った今日も、その神社にやってきたらしい。

ところで、俺はその太刀の付喪神。

もちろん人には俺の姿が見えないし、声だって人には届かない。刀に宿る想い…そんな曖昧な存在だ。

鳥居を潜りしばらく歩くと、本殿から神主らしき男が出てきて、主を中へ促した。

俺も後をついて本殿に上がる。

鶴丸「邪魔するぜ」

返事はこないとわかっていながら、挨拶をすると、本殿の奥の方から声が聞こえた。

?「おや、初めて聞く声だなぁ…ゆっくりしていくと良い」

鶴丸「!?」

予想外の出来事に一瞬動きが止まったが、はっとして、さっきの声がした方へ走る。

神社の中走っちゃ駄目だが…まぁ一応神だし!

声の主は廊下から、咲き誇る桜を眺めていた。
濃い青色の髪と目に、整った顔立ち…

初めて見た感想は『美しい』に尽きた。

鶴丸「こりゃあ驚いた…」

俺がそう呟くとそいつはこちらを振り返り、微笑んだ。

?「先程の声は君か?はっはっは…“一之瀬神社”へようこそ!俺は太刀『十六夜A』の付喪神。三条と粟田口の合作刀だ」

鶴丸「お…俺は『鶴丸国永』の付喪神。君はこの…一之瀬神社の御神刀なのか?」

貴方「鶴丸か、よろしく頼む。
御神刀というか…ここの歴代の神主の愛刀とでも言おうか。
酷い主のときは折れそうにもなったが、今の主は実に良い奴だな」

そう言うとAは小さくため息をついた。

鶴丸「悪い、なんか嫌な事でも思い出させちまったか!?」

貴方「いやぁそうではなくてだな…最近、日常に刺激が足りないと思ってな。
もちろん平和が一番だが、だからと言って何もないのもつまらん」

鶴丸「なら俺がこの神社に来るたびに驚かせてやろう!
退屈なんてさせないから覚悟していろ!」

咄嗟に出た言葉はそれだった。

Aは笑顔で頷いた。


ーーー
鶴丸「それから宣言通り、一之瀬神社に行く度にAに驚きを提供してだな…
そのうち何故か心惹かれるようになったんだが、三日月や一期のガードが…って聞いてるか?」

主「…つまりさ、昔、俺の実家にAがいたってこと?」

鶴丸「ああ」

俺がそう答えると主は、「何で親は教えてくれなかったんだ!くそ!」と呟きながらも、「鶴丸さん頑張れ!」と言ってくれた。

主「よし、そろそろ部屋に戻ろう」

鶴丸「了解!」

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サミ(プロフ) - 新しいさにわ、いい人なんですけど…十六夜くんと刀剣達の絡みが読みたくてきてるので、もうすこし影薄くしてほしいです。 (2016年8月20日 1時) (レス) id: 6fe0904d32 (このIDを非表示/違反報告)
つるもちぃ(・ω・)ノうさ(プロフ) - 是非、十六夜 君を描かせてください!((もう書いてしまった(( (2016年3月20日 20時) (レス) id: 8ec2ed0298 (このIDを非表示/違反報告)
熊葛(プロフ) - コメントありがとうございます!コメ返は続編でさせていただきますね(^-^) (2016年3月19日 20時) (レス) id: 536b70f51e (このIDを非表示/違反報告)
未来華月(プロフ) - 一兄に、「頑張って守って!私の周りにも、私の保護対象下(←)にいる人が2,3人います。お互いに頑張りましょう!」というエールを送ります! (2016年1月17日 15時) (レス) id: bdb1f6db73 (このIDを非表示/違反報告)
熊葛(プロフ) - 檗(ばく)さん» 本当ですか!そう言って頂けると私も嬉しいです^ ^更新頑張りますね! (2016年1月17日 7時) (レス) id: 536b70f51e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:熊葛 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年9月22日 15時

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