番外編:記憶 村にて 惨 ページ47
「おにいちゃん、外から来た人?見たことなかったから、いつまでいるの?」
「あ?すぐ帰る、ここらの用は済んでるからな」
「そっかぁ、残念...また会える?」
「さあな」
「じゃあこのお花ぴったりだね!」
そう言って折った彼岸花を鋼鐵塚に握り込ませた
「おい俺は別に花なんか....」
少女のキラキラした瞳と目が合う
「.....はぁ、わーったわーった、いいからとっととうちに帰んな、母ちゃん父ちゃん心配してるだろうよ、黙ってきたんだろ?」
「そうだねぇ....心配かけちゃダメだよね、うん、いい加減帰る!たのしかった!」
「おう、そうしろそうしろやっと済々する」
「一緒に降りないの?」
「連れがいるからそいつ探してからだな」
「そっかぁ...わかった!それじゃあおにいちゃん元気でね!また会お!」
山の出口の方へ少女が駆け出す
「......おい!」
「?」
鋼鐵塚が少女を呼び止めた
「あー.....そろそろ暗くなるから鬼に気ィつけな」
「鬼?」
「.....いや、なんでもねえよ」
「変なの!じゃあね!」
今度こそ少女は家路に駆け出していってしまった
「.....らしくねえな」
自分にそう呟いた
「ええ、本当らしくないですね」
横から同意する声が聞こえた気がした
......否、声がした
「げっ鉄穴森」
「げっとはなんですか失礼な!すごく探したんですからね!ほら帰りますよ!待たせてるんですから!」
鉄穴森は鋼鐵塚の耳を引っ張り連行していく
「ところであの子誰です?」
「さあ?知らねえガキだ」
「鋼鐵塚さんが子供に懐かれるの珍しいですね、変わった子だな〜おや?その手に持っているものは?」
鋼鐵塚はまだ彼岸花を握り締めたままだった
「....またなんて、あるわけねえよ」
誰に聞こえるでもなくそう呟いた
花はまだ血のように真っ赤に咲いていた
出会う前の、一瞬の、二人も忘れてしまっている、そんなお話
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yui - お粥さん» そうですねー…頑張ってください!きっといい作品が思い浮かびますよ!待ってますね♪僕も頑張ろーっと! (2020年3月18日 3時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)
お粥(プロフ) - yuiさん» 鋼鐵塚さんは…少ない分夢の方々みんな強火のイメージがあります…まあ番外編書くと言ってもちゃんとお話纏ってるのまだ一個だけなんですけどね!満杯になるまでやりたいのであと3話ほど考えなきゃなんですよ、恐らく考えつくまで長いので気長にお待ちくださいm(_ _)m (2020年3月14日 0時) (レス) id: 7de96b0985 (このIDを非表示/違反報告)
yui - お粥さん» 絶対読みます。読む以外の選択肢ありません。(真顔)…鋼鐵塚さんが好き、っていう人、いないんですよねー、僕の周りには。マイナーなんですかね?でも、好きです。鋼鐵塚さん。(突然の告白) (2020年3月13日 23時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)
お粥(プロフ) - yuiさん» ありがとうございます!鋼鐵塚さんの夢女発症してから思いついてたお話をだらだら書き続けて今に至ります!これからも番外編いくつかあげる予定なので読んでいただけたら幸いです! (2020年3月13日 23時) (レス) id: 7de96b0985 (このIDを非表示/違反報告)
yui - んー!!ヤバイッスね!(ほめ言葉)鋼鐵塚さんオチの小説ってなかなかないので…いつも楽しんで読ませていただいてます!ありがとうございますー!これからも頑張ってください!! (2020年3月13日 11時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お粥 | 作成日時:2020年1月8日 1時