忘却 里にて2

第陸拾肆話:告白 ページ14

鋼鐵塚は、コンプレックスである顔について、恐る恐るAに問うた
他の女のように態度が変わってしまったらどうしようという不安を胸に抱えたまま





「はあ.....まあ、思ったよりいい顔してるなーとは思いましたけど、中身は鋼鐵塚さんだなーっと思うと残念というかなんというか.....まあ、鋼鐵塚さんは鋼鐵塚さんですね」

「.........そうか」

Aは、他の女のように顔一つで態度を変えたりすることはなかった
それだけでも鋼鐵塚の心は少し軽くなった気がした

「あっそれより！2ヶ月も消息たってどういうつもりだったんですか！！勝手にみたらし団子つまみ食いしてくし！！今度あったら言ってやろうと思ってたことが！「A！！！」


鋼鐵塚はAの言葉を遮り勢いよく肩を掴んだ

「....鋼鐵塚さん？」

鋼鐵塚の顔は茹で上がったように真っ赤だった









「俺と、夫婦になろう」





「......は？」


Aは一瞬、時が止まったように感じた

「聞こえなかったか？夫婦になれっつってんだよ」

「うえ、聞き間違えじゃなかった！！そもそもこういうのってお付き合いからじゃないんですか！？手順すっ飛ばしすぎですってば！！.....私の方から言おうと思ってたのに....」

「........は？」

「.....どうやら、両思いだったみたい？ですね...？私たち....」

Aの顔がみるみる赤く染まっていく


「っじゃあ！」

鋼鐵塚は期待の眼差しをAに向ける








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「お断りします」

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