核心 ページ4
A「な、何ですか…？」
急に真剣な顔になるから、
ちょっとびっくりして、
肩を少し竦める。
翔「本当のことが知りたいって、思わないの？」
A「本当のこと…？」
翔「そう、本当のこと。」
二重で大きな会長の瞳が、
私を捕えて逃がさない。
この人には、
嘘を言ってもすぐに見抜かれそうで。
A「だからっ…、
それを聞くのは怖いって何度も…」
翔「ずっと逃げ続けるの？」
A「え…？」
会長のそのひとことが、
私の心をいとも簡単に射抜いた。
翔「自分の想像だけで、決めつけて。
‥そうやって、ずっと逃げるの？」
A「っ…。」
核心を突かれて、
私は何も言い返せなかった。
肺が上手く酸素を取り入れられなくて、
呼吸の仕方が分からない。
翔「ぁ、ごめん！」
A「……。」
慌てたように私に声を掛ける会長。
何で…？
会長が慌ててる理由が分かったのは、
私の頬に生温いモノが伝った時。
私、泣いてるんだ…。
翔「言い過ぎた、ごめん…。」
会長のせいじゃない…。
そう言いたいのに涙が邪魔して、
上手く話すことが、できない。
だから、
一生懸命に首を横にﾌﾞﾝﾌﾞﾝ振る。
翔「ごめんね？」
そう言いながら、
会長は頬に伝ってる涙を親指で拭ってくれた。
翔「‥幸せになってほしいんだ、
Aちゃんには。」
A「ぇ…？」
私の目を見て、
優しい声で、陽だまりみたいに温かい言葉をくれた。
・
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 426人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
