S.T.O.R.Y 〜J.N〜

〈 夜 〉 ページ10

‐ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝｯ



桐山「大丈夫?」

「...おん」



‐ｶﾞﾁｬｯ



中間「照史、話ってなんなん?」

理央「あ、妻の理央です。」

桐山「堅苦しい挨拶は要らんって!!(笑

さ、入って入って!!」



‐ｶﾞﾁｬｯ



中間「お邪魔しm...ｯｯ」

「じゅ...ｯｯ」

理央「...」

桐山「まぁ、座って?」



今、ものすごく話したい。
けど、口が開かない...。

頭が真っ白になっている。



理央「...Aさん、ですよね?」

「あ、はい...」

理央「淳太の"元カノ"さん...?」



‐ｽﾞｷｯ



中間「理央...!」



"元カノ"

そう言われた時、ものすごく胸が痛んだ。
辛い。苦しい。切ない。



「まぁ...そうですね(笑」

中間「...」

「理央さん、でしたよね?」

理央「はい。」

「旦那さんとは、どうやって出会ったんですか?」

理央「10年前、夢をかなえる為にコッチに来ていた時、
海辺で声を掛けられたのが出会いです。」

「え...」



淳太くんには元々、約束なんてする気なかったの...?



理央「そこから、何度も会って、付き合い始めました。」



だからか...
だから、10年前経っても帰ってこなかったんだ。



理央「そして、三年前に結婚しました。」

「...ｯｯ

幸せ、ですね...」

理央「はい!」



信じていた私がバカみたかったよ...



桐山「A...?」

「え?」

桐山「なんで泣いてるん?」

「あ...

なんでもない(笑」

「もう、夜も遅いし、お開きにしません?」

理央「そうですね。

お邪魔しました。」

中間「...」



‐ｶﾞﾁｬｯ



「うっ...(泣」



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