【rfmo】貴女とお近づきになりたい。2 (ページ4)

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特別な姫 fw ページ4

学園にはいくつか同好会、クラブなんかがあって各々色んな目的で活動している。
その中でも特に人気なのはホストクラブ。
と言っても、いかがわしさは微塵もない、男女問わず楽しめるパーティーみたいな場所を提供している。

「げ、めっちゃ人いるじゃん。やっぱり来なきゃ良かった……」

お店ではなくあくまで学園の一室。人気が凄まじく廊下には主に女の子の長蛇の列が出来ていた。

不「あっ、Aちゃん！！」

「ちょっ…！？」

痛い痛い。いくら同じグループになったとはいえ私は駆け出し。
他の女の子からの視線が刺さって仕方がない。だからあまりここには来たくなかったし、今までも避けてきた。

不「ごめんね。もう少しで今日は終わりだからちょっと待っててくれる？」

「分かりましたから！なのでもう戻ってください…！」

「ねぇ湊くん！！私も早く湊くんとお話したい！！！」

並んでいた女の子が強引に不破先輩の腕を掴む。
それを皮切りにたくさんの女の子が不満を口にする。八割は矛先は私。
まぁそれだけ不破先輩の人気があるんだろうけど、やっぱり巻き込まれるのはごめんだ。

「はいはーい姫ちゃん。いつも順番だって言ってるでしょ～？
あと、この子は俺が用事があって来てもらった大切な仲間やからさ、みんなで叩くようなこと言うのは、俺が許さないからな？」

最後の一言で女の子たちは静まり返った。
不破先輩って怒らせたら怖いんだな…覚えとこ。

不「ごめんなぁ。今日は待たせた上に嫌な気分にさせて」

「気にしないでください、それだけ愛されてるってことじゃないですか。」

困り顔で少し凹んだ先輩。さっきのキラキラホストモードから、今はメンバーといる時みたいな子犬感溢れる可愛さがある。
これは私がろふまおに入ってから知った一面。

「それにホストモードの先輩、かっこよかったですし」

不「．．．え」

不意打ちはずるいって……。
今日は呼んだのに全然いい所見せられんくて、もしかして嫌われたかなー…なんて思ってたのに。
Aちゃんにそう言われるのは、不思議と胸が熱くなる。

不「じゃあ今度はAちゃんだけの専属ホストとして接客したげる！」

「いやそこまでは大丈夫です」

届きそうで届かない君。
いつか君の全部、俺が独占したいっていうのはまだ早いかな？