6 ページ32
｢んっ……｣
最初は麻酔効いてるから全然痛くないやって思ってたけど、気のせいって思いたかった違和感は段々とはっきりした痛みに変わってきた。
手を挙げるのも恥ずかしくて、ギュッと制服のズボンを握りしめガマンする。
器具が抜かれほっとしたけど、椅子は起こされる事無くまた歯医者さんがこっちを向いた。
舌で触ったその歯は、すごく小さくなってしまっていて……
｢もう少し削っていきますね。痛みは平気？｣
｢あっ、はい。｣
しまった！麻酔足して貰えばよかったのに！
｢はい、お口開けて。｣
キュイーン……キュイーン……
どうしよう……痛い……でももう終わるかな……
なんとか痛みを逃そうと、ズボン越しに太ももをつねってみたり肘掛を握ってみたりするけどどんどん痛みが強くなってくる。
｢んん……んっ……｣
手をあげようかどうか迷ってたら、ちょっと痛いかなー？と助手さんが助け舟を出してくれた。
｢麻酔たそうか。まだまだ先は長いからね。｣
えぇ？！あんな削ったのに！
麻酔が足され1度ゆすいでいいよと促されまた倒されていく時、ふとテーブルの上の色とりどりのピンが目に入る。
あんなの、何使うんだろ……
そういやまーくんも、神経とられておっきい銀歯になったって言ってたっけ。
神経とるって……何するの？
｢はい、もう少し頑張ろう。｣
｢お口開けてねー｣
んん……んっ……
麻酔足してもらったのに、じんじんと響く感じはまた強くなってきた。
まだ終わらないのかなぁと耐えていると、ドリルの音が止み、口から抜かれてほっとする。
終わったぁ……
｢お口開けたままねー。根っこの中綺麗にしてくからね。｣
と、小さな針をもった歯医者さんの手が近づいてくる。
｢んっ！んー！｣
｢あーお口閉じないよ、危ないからね。｣
｢おっきくあーんだよー｣
痛い！痛いよ！
｢ん……んっ……｣
もう18にもなるのに子供みたいな言い方されるのもムカつくけど、痛くてそれどころではなかった。
｢んー、ちょっと麻酔たそうか。｣
｢んっ……｣
痛くなくなるなら麻酔なんていくらでも打ってくれ、と注射器が口に入ってくるのをある意味ほっとしたのもつかの間、激痛を味わうこととなった。
｢んー！ああん！いひゃぁい！｣
｢はい、危ないからお顔逃げない逃げない。｣
｢んっ……んー……｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちぃα(プロフ) - 優陽さん» ありがとうございます！お待たせしてしまって申し訳ございません(>_<)リアルすぎると仰っていただいて嬉しいです〜！ (2020年1月26日 17時) (
レス) id: 7b53deb9be (このIDを非表示/違反報告)
優陽 - 更新ありがとうございます〜(^^)木村先生がリアル過ぎてワクワクしちゃいます！お仕事忙しいみたいですがご自愛ください(^^) (2020年1月21日 21時) (レス) id: 7d83887329 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃα(プロフ) - 優陽さん» 優陽さんはじめまして(^^)コメントありがとうございます！温かいお言葉励みになります♪木村先生、カッコよく感じて頂けてたら何よりです。去年の映画＆番宣での2人の絡みがあまりに可愛くて絶対登場させたかったので！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月12日 0時) (レス) id: 7b53deb9be (このIDを非表示/違反報告)
優陽 - はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。木村先生がかっこよすぎて思わずコメントしちゃいました。応援してます！ (2019年8月7日 2時) (レス) id: 7379f5e6ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちぃα | 作成日時：2018年11月25日 2時
