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「ただいま〜…」
「おかえりなさい。遅かったわね。」
「ん…歯医者行ってた。」
「あら、お金持ってたの？」
「ギリギリ。
…またしばらく通うかも。」
「そう？じゃあお金渡しておくわね。」
中学生までは病院掛かるのにお金かからなかったけど、高校生になったらそうじゃなくなって。
自分で払うのは無理だったから親から貰えて良かった。
親もあまり歯が強くはないみたいで、歯医者は痛くなったら行く所、一度行き始めたらなかなか終わらない所、っていうのは当たり前みたいだから特に深く聞かれることはなかった。
「ごはんは普通に食べられるの？」
「んー……」
「軟らかいものにしておこうか？」
「うん…」
手を洗おうと洗面所にいくと、鏡にうつる自分の顔は目元が少し赤くなっていた。
泣いたって…バレてないよね？
そのまま口を開くと、沢山の銀歯が並ぶ中1本大きく削られた歯。
蓋はしないからって綿が詰められてるのが見えた。
残っている歯は小さくなって、黒くなっていた。
治しても治しても虫歯になっちゃう…
ため息をついて、口をとじた。
翌日。
「おっ、ちゃんと来たな。どう？まだ結構痛みある？」
「昨日よりは…ありがとうございました。」
「そか、良かった。口開けて…
うん、まだ大分排膿してるな。ちょっと触るよ…」
「ん…んっ……」
「痛いよなぁ…薬交換するだけだからちょっと頑張れ。」
強い臭いのする薬を入れられ、その日の治療はすぐに終わった。
それから何度か消毒に行き、綿から真っ白な蓋に置き換わったけど、その歯の治療は長いこと続いた。
途中、他にも出来ていた虫歯を治して、銀歯が一回り大きくなったりして…
そんな中、学校で進路希望調査票が配られた。
進路…決めなきゃなあ…
成績はそんなに悪くはなかったから、このまま内部進学ならこの調子でいけば大概の学部には行けそうだった。
でもこれといってなりたいものとか無いしなぁ…
「先生？」
「んー？」
「先生はなんで歯医者さんになったの？」
「んー。まあ、親父が歯医者だったからってのは勿論あるけど…なんだろな…昔親に反抗してたから元々は同じ道進もうなんて思ってもなくって。絵描きになりてーとか思ってこともあったんだけど。」
「それで？」
「気づいたらなってた。自然に。はい、口開けて。」
「何それぇー」
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ちぃα(プロフ) - 優陽さん» ありがとうございます！お待たせしてしまって申し訳ございません(>_<)リアルすぎると仰っていただいて嬉しいです〜！ (2020年1月26日 17時) (
レス) id: 7b53deb9be (このIDを非表示/違反報告)
優陽 - 更新ありがとうございます〜(^^)木村先生がリアル過ぎてワクワクしちゃいます！お仕事忙しいみたいですがご自愛ください(^^) (2020年1月21日 21時) (レス) id: 7d83887329 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃα(プロフ) - 優陽さん» 優陽さんはじめまして(^^)コメントありがとうございます！温かいお言葉励みになります♪木村先生、カッコよく感じて頂けてたら何よりです。去年の映画＆番宣での2人の絡みがあまりに可愛くて絶対登場させたかったので！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月12日 0時) (レス) id: 7b53deb9be (このIDを非表示/違反報告)
優陽 - はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。木村先生がかっこよすぎて思わずコメントしちゃいました。応援してます！ (2019年8月7日 2時) (レス) id: 7379f5e6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃα | 作成日時：2018年11月25日 2時
