第百三十九話『オノレ探偵社』 ページ28
××時間前
樋口の元に広津から伝言が入る
それはポートマフィア首領からのものだった
広「芥川幹部が武装探偵社で治療を受け、安静の為に一日そこに泊まるらしいです」
樋「……すみません。芥川という言葉しか聞こえなかったんですが」
広「非常に都合のいい耳をしているようだ」
樋口は「先輩に逢える!」と嬉しくて豪華な料理を作り、待機していた。銀も立原もクラッカーを持って待っていたというのに、これだ。樋口は受け入れられなくて膝から崩れ落ちる。
立「……姐さんが不憫」
銀「……」
立原は樋口を憐れみ、銀は残念そうにクラッカーをテーブルの上に置いた。
二時間でお偉いさんのパーティ並の料理を作ったのにこれでは料理が冷めてしまう。
広「気持ちはわかる。しかし芥川君の体調を考えるとその方が懸命だ。」
樋「……判ってます」
芥川の身を案じて今は受け入れるしかない。
……だがしかし!やっと逢えると思っていた人にまだ逢えないなんて酷過ぎる!
樋「……くっ、もし先輩が寝ている間にあんなことやこんなことがあれば……っ!!」
近くにあった箸を片手で折った樋口を見て、その場に居た三人は悟った
────これは面倒臭くなるな
三人の予感は的中した。
翌日の早朝、樋口は一人で武装探偵社へ乗り込み
樋「おのれぇぇぇえええ!!探偵社ァァァアアアアア!!」
片手に拳銃、片手に手榴弾と他にもたくさんの武装をして探偵社員の前に現れのだった
.
.
敦「乱歩さんの云う通り、本当に来ちゃいましたよ!?」
太「なあに、大丈夫さ。私がなんとかしてあげよう!」
国「ならば、吹っ飛ばされた扉の修理費を出せ太宰」
太「え?そっち?現金希望?」
樋「〜っ、そこ!!大人しく聞いていれば!!なんて呑気に……!芥川先輩は何処だ!?」
堪忍袋の緒が切れた樋口は太宰達に詰寄る
物凄い剣幕に敦も国木田も少したじろいたが、太宰はニッコリと笑って医務室を指さした
樋「ほっ、本当だな!?もし居なければ……!」
太「嘘じゃないよ?見てみるといい」
敦「だっ太宰さん!?いいんですか……?」
国「俺の!予定が!!」
騒ぎながらもなんとか医務室の前へと辿り着き、樋口は勢い良く扉を開ける
樋「芥川先輩!樋口がお迎えに……」
誰も居なかった。否、正確にはベッドの上に蒲団を被ったまん丸としたものがあるだけだった
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らしろ(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» コメントありがとうございます。やっと続編に続きます。明日には5を公開できると思いますのでお待ちください!ご愛読ありがとうございます。 (2020年3月15日 13時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 頑張ってください〜待ってますのでー! (2020年3月15日 3時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - ぴのさん» コメントありがとうございます。時間に余裕ができれば黒の時代もやりたいなと思っています。ご愛読ありがとうございます! (2019年7月1日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - いつか黒の時代も見たいです…… (2019年6月30日 22時) (レス) id: 5f84d6c253 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださると嬉しいです。頑張ります! (2019年6月22日 22時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2019年6月22日 17時