第九十五話『望マヌ客人』 ページ15
次の日
目が覚めた場所は数ヶ月ぶりの自宅のベッドの上
今日は年に一度､有るか無いかの非番
『ん､結構寝てたな｡銀は……あ､服を取りに行くと云っていたな』
そしてそれから本部で仕事が有るらしい
銀も大変だなあ
顔を洗って時間を確認する
午前十時……何時もより凄く寝ている
『んん……寝過ぎで身体が怠い』
目を擦りながら洗面所を出て台所へ向かう
冷蔵庫を開けるとそこにはサンドウィッチが入っていた
『おはよう､食べてね……か｡銀は素敵なお嫁さんになれるぞ』
まあ､相手は誰であろうと一度は脅すがな
覚悟しておけ､未来の銀の旦那よ
机にサンドウィッチと牛乳を置き､さぁ食べようと椅子に座った時だ
───ピンポーン
『ちっ､何で玄関のチャイムが鳴るんだ』
此処はオートロック付きの高級マンション
最上階のこの部屋に一階からではなくそこの玄関からチャイムが鳴るなど無いに等しい
『……敵組織の襲撃じゃあないよな？』
念の為にと黒い外套を羽織り気配を消してゆっくりと玄関の扉へ近付いて覗き穴を見る
『変態野郎め』
覗き穴の向こう｡ニコニコと胡散臭い笑顔を浮かべる太宰が立っていた
……オイお前､何故此処に居る？仕事は如何した？
如何して此の場所を知っている？
『……此奴に知られたからこの部屋､引き払わないとな』
結構気に入っている所だったのに……
ピンポーンと鳴り止まないチャイムを無視してリビングに戻り椅子に座る
太｢居るんだろうー？Aちゃーん｣
『居ても開けるわけないだろう､ストーカー』
────ガチャッ
何かが開いた音
いや､真逆｡高級マンションの鍵だぞ？そう簡単に開かないぞ？
いくら太宰でも難しいと思うが……
『……真逆な』
太｢へえ､矢っ張り最上階ともなると眺めがいいねぇ｣
『うぎゃぁぁぁぁああああああああああああ！！！』
居た｡なんか呑気にベランダの方に寄って外見てるし
いつの間に這入ったんだコイツ
太｢珍しい､Aちゃんが叫んで……｣
此方を向いてピタリと止まった
視線は此方を向いたままで目を見開いている
『……何､何だ？何故､私を見て固まった？』
太｢Aちゃ……んの……パジャ､パジャ……マすが……た｣
『……が何だ？』
太｢……襲いたい｣
『うっわ……』
ニヤけながら蹲る太宰を無視して朝食……いやブランチを再開させたのだった
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らしろ(プロフ) - Regulusさん» コメントありがとうございます。楽しみにして下さり嬉しいです。頑張ります(*^^*) (2019年6月19日 20時) (
レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - このお話大好きです(*≧ω≦)続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2019年6月15日 6時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
光牙(プロフ) - 私的には太宰オチがいいな〜。個人の意見なんで気にしないでくんさい。そして更新がんばれ！応援してます(＾ｰ^)ノ (2018年12月11日 21時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - Lamia0495さん» コメントありがとうございます。オチはまだ未定ですが､色々考えてみます( ^^ ) (2018年9月12日 0時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
Lamia0495(プロフ) - 敦くんオチ…だったらいいなぁ… (2018年9月11日 20時) (レス) id: a731b4f87b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らしろ | 作成日時：2018年9月8日 18時
