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第七十話『真ッ赤ナ跡』 ページ30

敦「……あく、た……がわ?お前、真逆……僕と会った時からずっと?」



『……いやその、あの会った時からでは……否、違っ』




何を云っているんだ!私は!!
告白(?)まがいなことを云ってしまった
否、別にそんな意味であんな事を……ん?待て待てそんな意味?あんな事?




敦「えっ、お前……何赤くなって」



『黙れ、破廉恥野郎!!』



敦「何云っ」





────バチンッ!!



━━━━━━
━━━




────チンッ




フ「…………終着点へようこそ。決戦場にご案内しよう」




少し間が空き、引きつった笑顔のフィッツジェラルドの背を追う




敦「なあ、痛いんだけど」



『ゴホッゴホッ、見ているだけでも痛々しい』




敦の右頬には紅葉形の真っ赤な跡がついていた
涙目で自分の頬を押さえる彼に芥川は何事も無かったかのように歩く
きっとフィッツジェラルドの様子が変だったのはこの所為だろう




敦「お前が平手打ちしたんだろ」



『デリカシーの欠けらも無いお前にムチを打っただけだ』



敦「余計なお世話だ!」




ワーワー口喧嘩をしながら白鯨の上へ辿り着く
強風が吹き荒れ立つのもやっとだ




フ「良い眺めだ」




フィッツジェラルドの視線の先にはヨコハマの街
彼によると十分足らずで白鯨の高度は復行限界を下回るらしい




フ「それを過ぎては、たとえこの端末でも街への落下を防げない」




そして生き残るのは身体強化をしたフィッツジェラルドだけという


……巫山戯るなって話しだ




『糞成金背広』




御丁寧に“糞”を付けた
呼ばれた本人はなんとも複雑そうな顔で芥川を見る




『貴様を倒せば僕の使命がひとつ果たされる』



フ「使命、か。ふむ、“純白ノ番人”が守るモノの中にヨコハマが入っているのか」



『その通りだ。だから貴様を倒す義務がある……違うか?』



フ「いいや、合っている。まあでも俺に勝つなど“女”の君には不可能だが」




ピクリと芥川の眉が動いた
敦は冷や汗をかく。彼女から尋常じゃない殺気が溢れ出ていた




『ほう、そうかそうか。しかし貴様はその“女”の私に負ける羽目になるのだからな。先程のアレといい……貴様は少し私を見縊り過ぎだ』



敦「(……顔怖っ!)」




ヒュルヒュルと黒い帯が彼女の体を包んでゆく




『だから───この身が幾つ砕けようとも必ず貴様を殴り飛ばす』




羅生門───天魔纏鎧



目の前で笑う男を鋭く睨みつけた


.

第七十一話『同情ナド要ラン』→←第六十九話『護リタイモノ』



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らしろ(プロフ) - シアトルさん» 優しいと思えば、意外と裏切られる芥川ちゃんでした(笑) (2018年9月7日 17時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 太宰さんは相変わらずクソであった…でめたし、でめたし…? (2018年9月7日 0時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 埴輪型竹輪さん» そのまさか……かも?しれないです(笑)ご期待ください! (2018年9月3日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
埴輪型竹輪(プロフ) - え......まさかあの方と関係が...! (2018年9月3日 22時) (レス) id: 4f1c00f9fa (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 鈴さん» まさか……!です(笑)、次にご期待ください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らしろ | 作成日時:2018年7月3日 21時

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