第六十五話『貴様ニハ負ケヌ』 ページ25
敦「(こっここここ怖かった!)」
敦は走りながらも先程の光景を思い出して肩を震わせた
敦「(……でも、あの言葉をまだ云えていない)」
あの言葉を云ったら彼女は───
そうこう考えているうちに組合の長がいるであろう部屋にたどり着いた
敦はそっと扉を開いた
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───随分時間が経ってしまった
芥川は急いで敦がいる場所へと向かう
先程の端末はどうしたって?
……思いっきりぶん投げて壊してやった
『……チッ、彼処か!?』
ドガッ!!と壁が崩れる音が響く
目を凝らしてみるとフィッツジェラルドの足が敦の肩に乗せているところだった
───何かが自分の中で途切れた
『────羅生門』
鋭く伸びた黒い帯が飛んでいく
それは見事にフィッツジェラルドに命中し彼は吹き飛ばされた
『ゴホッゴホッ。身体強化をしているのにも関わらず飛ばされるなど……あの成金、弱すぎる』
敦「あく……たゲホッ」
『何をやってる。早く立て彼奴を……ッ!』
瞬時に殴り掛かってきたフィッツジェラルドをギリギリとのところで避けて羅生門を展開させる
フ「ほう、俺の拳を見切るとは凄いな……ミスタ・アグラ……アクラーグァ……」
『……芥川』
フ「それだ。やぁ、ミスタ芥川、歓迎したいのは山々だが生憎と見ての通り取り込み中でね」
『だから僕が邪魔したのだが?』
鋭く睨みつけると、やれやれといった様子で首を振った
フ「少し待って貰えばいいものを……」
彼女はフィッツジェラルドの横を通り敦を羅生門で縛り上げて持ち上げる
フ「おいおい困るな……戦利品を一体どこに連れて行く気……」
ドッ!とフィッツジェラルドの右手に羅生門が刺さる
芥川はグルンっと後ろを向いて殺気を漂わせる
『黙れ、貴様に此奴はやらん。此奴が欲しければ先ずは僕を倒せ』
その言葉に彼は口角を上げて羅生門を引っ張る
そして素早く拳を打付ける……が、芥川は羅生門でガードした
『……貴様には負けぬ』
敦を遠くの方へ放り投げ、黒獣を繰り出す
しかし彼は黒獣を素手で受止め、瞬時に芥川の懐に入り殴り、蹴った
『……ぐあっ!!』
フ「……ふむ。もしかして君は……女か?」
『(……何故バレた!?)』
フ「拳を入れた時……いや、まあ……あれだ。不可抗力だが、当たってしまってな」
『コロス』
今までになく芥川から殺気が漏れ出していた
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第六十六話『秘訣ナド聞キタクナイ』→←第六十四話『協力シナイカ』
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らしろ(プロフ) - シアトルさん» 優しいと思えば、意外と裏切られる芥川ちゃんでした(笑) (2018年9月7日 17時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 太宰さんは相変わらずクソであった…でめたし、でめたし…? (2018年9月7日 0時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 埴輪型竹輪さん» そのまさか……かも?しれないです(笑)ご期待ください! (2018年9月3日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
埴輪型竹輪(プロフ) - え......まさかあの方と関係が...! (2018年9月3日 22時) (レス) id: 4f1c00f9fa (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 鈴さん» まさか……!です(笑)、次にご期待ください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年7月3日 21時