第六十六話『秘訣ナド聞キタクナイ』 ページ26
フ「ところで君は“純白の番人”は知っているか?」
思わず芥川は肩を揺らす
その動揺を見た彼は目を細め笑った
フ「穢れの知らない白い外套を着て、あらゆるモノを護るとされている。
まあ、あらゆるモノと云ってもその
『それが僕となんの関係が』
フ「それは君の事だろ?ミスタ……いや、ミス芥川。どうだ?俺と手を組まないか?」
『……』
フィッツジェラルドは確信を持って蹲っている芥川に近付く
フ「君の正体は
『……彼奴?』
フ「真逆、こんなにも弱々しい女性だとは……それで俺と手を組む内容だが」
『断る』
羅生門を素早く伸ばすがそれを片手で受け止められてしまう
フ「なかなか図太いお嬢さんだ。ところで俺の成功の秘訣その四───聞きたいか?」
『聞かん!異能力────羅生門』
────黒波濤!!
複数の帯が鋭くフィッツジェラルドに襲いかかるが彼はにこやかにお札を出した
フ「五十万ドル」
━━━━
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フ「秘訣その四“ただ強者なれ”金と権力、異能に地位……強さの種類は一つではないが……
まぁ俺のように全て持つのが無難だな」
『……』
芥川は壁に打ち付けられボロボロになり俯いていた
そんな彼女を見てため息をついたフィッツジェラルド
フ「さて、君を捕らえてそれから───」
ふと視線を迷わせ眉を顰める
そして芥川を鋭く睨みつける
フ「……
その時だ。フィッツジェラルドの背後から敦が飛び掛る
フ「ぬ……っ!」
敦「何が強者だ!金や異能は地上の街を吹っ飛ばす為にあるんじゃない!人の強さは悲しみの淵で藻掻く人に差し伸べるためにあるんだ!」
フ「いかにもな誤解だな」
フィッツジェラルドは敦を勢いよく背中から投げ飛ばした
フ「力は弱者を助ける為にあるのではない。
何故なら金儲けの本質は弱者搾取だからだ。それで得た金を弱者を助ける為使っても、ドアをスイングするのと同じ反復行為だ。
力はもっと力はもっと有意義なことに使わねばならん」
敦「……そのために踏み潰される命は……見ない振りか?」
フ「踏み潰される弱者というのは例えば君のような?」
敦の表情がガラリと変わる
何かを思い出し怯えた顔だった
.
第六十七話『何デオ前ハソンナニ』→←第六十五話『貴様ニハ負ケヌ』
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らしろ(プロフ) - シアトルさん» 優しいと思えば、意外と裏切られる芥川ちゃんでした(笑) (2018年9月7日 17時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 太宰さんは相変わらずクソであった…でめたし、でめたし…? (2018年9月7日 0時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 埴輪型竹輪さん» そのまさか……かも?しれないです(笑)ご期待ください! (2018年9月3日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
埴輪型竹輪(プロフ) - え......まさかあの方と関係が...! (2018年9月3日 22時) (レス) id: 4f1c00f9fa (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - 鈴さん» まさか……!です(笑)、次にご期待ください! (2018年9月3日 21時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年7月3日 21時