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第四十話【前職クイズ】 ページ41

国木田君が私に説教しているのを止めようと努力している織田作を横目に谷崎君達は自己紹介をしていた。

谷崎君とナオミちゃんの関係に疑問を持った敦君だったが国木田君に止められていた。




「そういえば皆さんは探偵社に入る前は何を?」




シン……と先程の騒ぎは嘘のように静まった。





『……何してたと思う?』



「へ?」



「毎回、新入りは先輩の前職を中てるんだ」




敦君は持っていた湯呑みを置いて考え出す。




「谷崎さんと妹さんは……学生?」



「おっ中ッた。凄い」




ナオミちゃんが理由を聞くと、彼女は制服から。
そして谷崎君は齢が近そうだから勘だという。




『おぉ、やるねぇ〜。じゃあ国木田君は?』



「止せ。俺の前職など如何でも……」



「うーんお役人さん?」




お、惜しい!
国木田君の前職が元学校教諭で数学担当だと教えると納得したような顔をしていた。




『ならば織田作は?』



「織田さんは……保育園の先生?」



『おっ、それも少しやってたね』



「咲良達のことか?」



『そうそう、でも職ではないね』




そう云うとまた考え出した敦君。
……多分、君では中てられないと思うなぁ


爆弾処理が出来るから警察
谷崎君を取り押さえていた姿から柔道の有段者等々
様々な答えが出たが全て外れだ。




「無駄だ、小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。織田の前職は」



「最初に中てた人に賞金が有るンでしたっけ」



「そうだな、誰も中てられなくて懸賞金が膨れ上がってる」



「俺は役人か真面目な勤め人かと思ったがそれも違うらしい」



「えっ」




予想外だったのか敦君は眉を顰める。




「ちなみに懸賞金は如何ほど」



『おー、参加する?ふふふ、聞いて驚け……七十万だ』




値段を云った途端、敦君の目が変わり勢い良く立ち上がった。




「中てたら貰える?本当に?」



『本当だよ、ねぇ?織田作』



「……あぁ」



「研究職」



「……違う」



「工場労働者」



「……違う」




織田作は引き気味に答えて私の方を向く。




「ところで七十万なんて大金はどこから出るんだ?中里」



『織田作のポケットマネーからだよん!』



「……そんなに無いぞ」




織田作が困った顔をした。
敦君はお構いなく次々と職業を云っていく。




「作家!」



「挑戦中だ」



「……え?作家さんでもあるんですか!」




思わぬ答えに敦君は驚いた顔をした。


.

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らしろ(プロフ) - 有栖川.さん» コメントありがとうございます。可愛いと言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります、引き続きお楽しみ下さい! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 織田作、、可愛い…。更新頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: 365395094b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らしろ | 作成日時:2019年6月21日 18時

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