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第十話【職場はポートマフィア】 ページ11

「此処だ」




彼の職業を教えてもらい、その職場のエントランスまで来た
黒いスーツの見張りの男が怪訝な顔で此方を見ているが無視をする




『織田さん、貴方の職場は随分と警備がしっかりとしているんですね』




「いつ敵が攻めてきてもいいように万全の体制だ」




『この街は物騒ですからね』





そう云い足を進める


此処はポートマフィア本部。織田さんと行方不明者の太宰治の職場でもある





「お前が此処まで来るのはいいが……同僚が話を聞いてくれるかは」




『それは私の実力次第ですよ。大丈夫です、任せて下さい』





織田さんに案内されて太宰治の相棒で彼の失踪前日に一緒に任務をした中原君に逢いに行く





『……あの小さい人、元気かなぁ』




「知ってるのか?」




『顔見知りです』





中原君がいる部屋の前まで行き扉を叩く
すると中から「ああ」という声が聞こえ勢いよく扉を開け放った





『どーも!武装探偵社アルバイトの中里Aです!中原中也さんにお話を伺いたくやって参りました!』





元気よく入った先に驚いた顔の小さい男と、綺麗な着物を着た女性が此方を凝視していた





『……お?仕事中でしたか?済みません、太宰治の件で話を』




「手前は……あん時の、って待てよ。慥か手前、異能無効化だよなァ!?」




『うおっ、何ですいきなり?叫ばれたら驚きますって』





血相を変えて此方に向かってきた中原君に今度は私が驚く
織田さんもよく状況が理解出来ていないらしく首を傾げている





「彼奴が前に云ってたンだよ。自分が居なくなったらもう一人の異能無効化を頼れって」




『……それはいつ頃?』




「……慥か、失踪の一週間前で」




『ああ、成る程。ああ、そう。ああ、もういいです。織田さん、私は帰ります』




「……中里?」





莫迦莫迦しい。そんな言葉が頭を過ぎって元来た道を歩き出す
織田さんは私が帰るという発言に驚き、中原君は焦りを見せた





「帰るって手前、此処から一人で出れるわけ」




『うぅ、でも織田さんの任務が……乱歩君とお父さんから怒られる……でもロリコンに逢うのも……』




「ロリコン?」




『ほら此処の首領だよ。よく金髪少女を可愛がって追っかけ回してるじゃん』




「誰が手前を首領に逢わせるか!」




「中也、落ち着け」





凛とした声が響いて声の主を見る
着物の女性は柔らかな笑みを浮かべてゆっくりと立ち上がった


.

第十一話【重なる姿】→←第九話【武装探偵社のアルバイト】



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らしろ(プロフ) - 有栖川.さん» コメントありがとうございます。可愛いと言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります、引き続きお楽しみ下さい! (2020年5月26日 21時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 織田作、、可愛い…。更新頑張ってください!! (2020年5月26日 19時) (レス) id: 365395094b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らしろ | 作成日時:2019年6月21日 18時

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