第四十話『輝キニ満チテイル』 ページ41
三枚のフリスビーが撃ち落とされる
その様子にスタンインベックは「おみごと」と云う
フ「探偵社の動向は?」
フリスビーを撃った男、フィッツジェラルドが銃を受け取り彼に問う
ス「事務所を捨てて別の施設に隠れたみたいですね。新拠点の検出は困難です」
フ「良いな。獲物に寝こけられては狩りは面白くない」
フィッツジェラルドが銃を構えると同時に、フリスビーが宙を飛び、的確に撃ち落とす
ス「ポートマフィアも動き出しています。規模からすれば目下彼らのほうが脅威ですね」
そう云い、新たな銃をフィッツジェラルドに渡す
その銃を見て彼の目は光る
フ「少年の頃、これと同じ型の銃を買うため二年働いた。それでも金は足りず四人殺した」
その銃でフリスビーを撃ち抜く
しかし、今ではこの銃を造る会社も俺のものだと口角を上げる
フ「金は悪夢だ。欲しい物がひとつ手に入れるたび欲しい物がひとつ減る。やがて世界は枯れ葉を燃やす青い煙のように退屈になる。だからね、スタインベック君」
銃弾を取り出し指の間に三つ挟み、ニヤリと笑う
フ「俺の世界は今、輝きに満ちているのだよ」
フリスビーが飛ぶ
フィッツジェラルドは振りかぶり銃弾を思いっきり飛ばす
────パァァアアアンれ
フ「あの街は必ず俺が手に入れる
──そして“純白ノ番人”を見つけ、街ではなくこの組合を守ってもらう」
彼の瞳には横浜の街が映っていた
***
『首領、申し訳ございません』
森「芥川君、顔を上げなさい」
恐る恐る顔を上げると素敵な笑顔の森が座っていた
『尾崎幹部は探偵社に捕虜として捕まっています。僕は解体されてピカピカです』
森は「……ご苦労さま」と苦笑いで右手のメスを弄る
……そのメスを仕舞っていただきたい
森「実はね、芥川君。探偵社の社長の暗殺に失敗したんだよ」
『はあ』
森「何か良い策はないかな」
『僕に作戦立案を……?』
「出来るだろう」とニコリと笑う。ギラりとメスが光る
芥川は眉間に皺を寄せた
『……社長には放射性追跡元素を付けているんですよね?ならばそれを辿り、探偵社の新拠点を組合に売ればよろしいのでは?』
森「流石だね。私と同じだ」
弄っていたメスを抽斗に仕舞い満足そうに微笑む
『首領、僕が探偵社に情がわくなんて有り得ませんが』
森「……疑って済まないね」
森は苦笑いをし誤魔化した
.
第四十一話『一歩ヲ踏ミ出シタ』→←第三十九話『危機感ヲ持テ』
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らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» いいですね!私は忙しくてその日に食べれなかったです……(;_;) (2018年6月27日 14時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんの誕生日ケーキ食べましたよ(*´∇`*) (2018年6月25日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 私の一番の推しは太宰さんです!カッコイイですよね!! (2018年6月25日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 太斎さんもいいですよね (2018年6月23日 23時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - りんさん» 次巻に期待しましょう!それまで信じましょう(;_;) (2018年6月23日 23時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らむしろっぷ | 作成日時:2018年5月19日 20時