好きよ好きよも、好きのうち。【3年A組】 (ページ6)

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5回目の好きページ6

「弁当忘れるとか何ー？って感じ～」

大きい独り言を言ってる私

お昼休憩を取ってるメンバーには先に食べててもらうようにお願いし
購買にパンとかお菓子とかを買って渡り廊下を歩いていると
前方に2人の男女

告白かなぁ

ここの渡り廊下人通り少ないし有名な告白スポットになってたりする

ここを通るのはやめておこうと回れ右！をした時に女の子が「里見くん！」と呼んでいた
先輩の名前を言うので告白する相手が誰なのか簡単に聞き取れて歩きだそうとしていた足を止める

人の告白を聞くなんて無粋な事はしたくないししちゃいけないと思うけど相手が相手だから気になってしまう

「好きです、良かったら付き合ってください」

先輩はすごくモテる

ルックスはいいし、モデルみたいに背は高いし、スポーツもできる、きっと勉強も出来るハズ

サッカーなんて次期エースとまで呼ばれる存在だったし皆が注目する選手

そのくせこんな私にもすごく優しいし
こんな私にも優しいってことは皆に優しいし

里見親衛隊なるグループまで出来ているという噂

先輩からすれば私なんて1ファンくらいにしか思われてないんだろうなぁ

自分で言ってて悲しくなる

ふと我に返るとちょうど返事を返している所だった

「ごめん、気持ちはすっごく嬉しいんだけど答えられない」

相手の女の子は理由聞かせて？と聞いてて先輩はすごく困ったように

「俺、気になってる子がいるから」

それを聞かされた女の子はバタバタ上靴を鳴らして私のすぐ横を通り抜けて行った

先輩、好きな人いるんだ…

暫く動けずにいると後ろから先輩が歩いてきてるらしい雰囲気があった

気付かれたら私が人の告白を聞いてるデリカシーのない奴レッテルを貼られてしまうから動かなきゃいけないのに動けない

「A？」

案の定先輩がこちらに来て私だと気付かれてしまった

「もしかして今の、聞こえてたりする？」

あぁ最悪だ

一応弁明はしておこう

「すみません、購買に行ってここを通ったら。
あ、なので！決して尾行してきたとかではないです！はい
たまたま、たーまたま告白現場を見つけて去ろうと思ったんです。
でもその相手が先輩だと思ったら動くなくなっちゃって結局聞こうとしてました。すみません」

本当は聞く気がなかったと一生懸命先輩に伝えたら
盛大に笑われた

不思議に思って先輩を見つめる

「いや、必死に弁解し過ぎだし、結局聞こうとしてたっていうの面白すぎる」

はー笑った笑った

「A」

それ聞いてどう思った？