4回目の好き ページ5
柊先生の後を続いて歩くと3Aの教室の前に到着
ちょっと待ってろ。と先生に言われたのでしばしの待ち
先生が教室のドアを開けて中に入ると
きゃー。ブッキーのエ ッチ〜!と野太い声が聞こえた
そっか体育だったから男子はここで着替えてるんだっけ
その声が面白くて笑っていたら
唾が変なところに入ったので咳き込む
ノートを両手で持ってるから手で口を抑えられないので口をあけないようにゴホ、ゴホと篭った咳
少し遠くの方で大丈夫?聞いてくれる声が聞こえて
必死で大丈夫ですって応えようとちらっと近付いてくる顔を見た
「せ、せせ、コっ、せん、コっ、ぃ!!」
まさかの声をかけてくれたのはまだジャージを着た先輩
必死に先輩って言おうとしてるのにむせてしまってなかなか呼べない
しかも咳で唾を飛ばす訳にはいかないから変な咳になっている
「A、本当に大丈夫?」
近付いて背中をさすってくれる先輩
ゔゔ、優しい
そして苗字を呼んでくれた
ありがとう、Aという苗字
なんとか落ち着きを取り戻せて先輩と向き直る
「先輩は私の命の恩人です!背中さすさすしてくれる先輩も好きです!ありがとうございます!」
「いや、それは全然いいけど
何?ここになんか用?」
はい。スルー
慣れてるので気にしませんが!?
「あ、実は〜「A、ここにノート…って里見お前まだ着替えてないのか」
先生がさっき入って行った教室のドアをガラガラ〜と開けると目で私と先輩を捕らえる
「ま、いーや、Aここにノート持って置いてって」
先輩を横目に
先生に返事をして言われた通りにノートを持って教室に入ろうと歩き出す
3年生の教室なんてドキドキしちゃう
先輩が普段居る教室っていうのもあるんだけど普通に上級生の教室だし
ドキドキしながら教室の中に入るとA組の男の子達の視線が刺さる
「え?誰…」
「色、2年の子じゃね?」
「教室間違えちゃったー?」
「へぇーかわいいねぇ」
色んな声が聞こえてきて少し怖くなる
少しビクビクしながら教卓まで行こうとするとひょいっと持っていたノートが消えた
「先輩…」
ノートを持ってくれたのは先輩だった
「ここまでありがとな、もう自分の教室戻りな
いいよな?ブッキー」
そう言って先生の方に問いかけると あぁ。 と応えてくれたので私は教室に戻れる事に
「し、しつれいしましたぁ!」
先輩と一応先輩のクラスメイトに頭を下げて先生の前を通る
先生に一言いうと「Aありがとな」と言ってくれたので心臓をどきどきさせながら教室に戻った
216人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百舌 | 作成日時:2019年3月26日 1時