好きよ好きよも、好きのうち。【3年A組】 (ページ14)

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13回目の好きページ14

先輩の告白現場を見た以来先輩に全然会えてない
否、怖くて会えない

大会が近く部活が忙しくて最近は朝早くから練習して夜も遅くまで泳いでいる為あまり人がいない時間に登下校している

最近ほぼ休み無しで泳いで学校で授業受けて家に帰ってもプールへ行って、疲労が溜まったのかとうとう学校の廊下でぶっ倒れてしまった

保険医の先生にしばらくここで休みなさいと言われたので大人しく滞在させてもらう

「はぁ、なにやってんだ、私…」

誰もいないこの部屋で1人
独り言を喋っても誰にも拾われない

「先輩に会いたいなぁ」

布団の温度とカーテン越しの陽の光が丁度良くて目を閉じると眠気に誘われそうになる

耳をすませば、
ドアが開く音が聞こえた

保健室の先生帰ってきたのかなぁ…

目を覚ますと丁度先生の声が聞こえた

「Aさん、体調どうかしら？
もう今LHRだけど自分で家まで帰れる？」

「あ、はい。
寝たお陰かだいぶスッキリしたので大丈夫そうです」

そう言ってベッドから降りようとすると枕元に先程までなかった、飲み物とお菓子が置いてあった

両方とも私の好きなものだ

先生に聞いてみるとさっき男の子が置いていったと言っていた

男の子？

これと言ってとても仲のいい男子なんていない
全然思い当たらなくて考えていると続けて先生が頑張って思い出してくれた

「背の高い、名前なんだったかしら…
確かあの子は、サッカー部の…
あ、そうそう。

里見くんだったかしらね

すごく心配そうにしてたからお礼言っておきなさいね。」

え？

え、な、なんで？

先輩が…?

ありがとうございました。とお礼を言って急いで保健室を出る

保健室から先輩の教室まで向かう

部活や家に帰ろうとする生徒達が廊下に出てきていた

その中に今に数人の友達と話をして歩いてくる先輩の姿も見えた

「あ、あの！先輩！」

意を決して声をかけると
先輩とその友達がこちらを何事かと見入る

先輩と目が合うと「先に行ってて」と行って友達に小突かれながらまだ誰もいない美術準備室に入る

「わざわざここまでどうした？」

「これ枕元に置いてくれたの先輩ですよね？」

まだ封を開けてない飲料水とお菓子を見せる

「あ、バレた？

実は運ばれている姿みかけて、

体調どう？」

そう言って腰を曲げて私の目線にあわせる

「先輩ずるいです。」

「先輩に対する気持ちがどんどん溢れてきて破裂しちゃいそうです」