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その飲み会は想定した通りカオスだった。
以前もこんな光景あったようなとデジャヴがあっていつだっけ?と考え、そうだ!千ちゃんと佐久間で飲んだ時だ!と思い出す。
あの時は俺と佐久間がほぼ2人でアニメのマシンガントークをして終わり千ちゃんはそんな俺達2人にただただ圧倒されて(呆れてたの間違いだって?千ちゃんに限ってそんな事は…あ、千ちゃんごめん)いた会だった。
それも千ちゃんと俺という長い付き合いだからこそというのと千ちゃんのあの優しい性格ってわかっているからこそ出来る会だった。
千ちゃんどう考えても話に乗れないしつまらなかったよね…さすがにごめん、と思いつつふと千ちゃんのとある雑誌のインタビューで
「宮っちと佐久間とご飯に行った時アニメの話ばかりして僕は全然ついていけなかったけど、宮っちの『ようやく話がわかってくれる人ができた』感があってとても嬉しそうで印象的だった」
と話してくれた時は、千ちゃんってあの会をただアニメの話をしていただけの会と捉えてるだけじゃなくて自分の事を見てくれてた会だと思ってくれたんだと思うとなんだか込み上げてくるものを感じた。
それと同時に本当に千ちゃんって優しいんだなと思った。
そんな俺と佐久間と千ちゃんの時の飲み会と同じように、俺と佐久間と阿部ちゃんの飲み会も相変わらず俺と佐久間が止まらないマシンガンアニメトーク飲みだった。
さすがにマシンガンアニメトークをしている身のくせに、このままだとせっかく阿部ちゃんが来ているのになんだか申し訳ないような気がした。
もう長い付き合いでお互いの事はわかりきっていて信頼関係があるメンバーの千ちゃんとさすがに今日初めて飲んだ佐久間のお付き合いで連れてこられた阿部ちゃんは立場が違いすぎる。
あべちゃん、ごめんね。話わかんないでしょ、違う話するね。
佐久間のマシンガンアニメトークを一心に受けながら話しかけようとしたその時、
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作者名:楓 | 作成日時:2021年6月12日 23時