第五十七話 お菓子っていいよね ページ10
あの後事務室に戻ってから吉野先生と小松田さんに会計委員会の仕事もする事になったと伝えると一瞬驚かれたがおめでとうございますと言われた。随分とアットホームな職場である。
翌日。
「〜と言うことで我々と町へ出かけませんか?」
「どういう事ですか。」
「え!僕も?」
曰く、立花仙蔵先輩と善法寺伊作先輩と私でドキドキ♡お団子デートをしよう(意訳)ということだそうだ。
チョロそうな善法寺先輩とガードが硬そうな立花先輩がセットになったのは意外だった。
ちなみにドキドキ♡は命の危機的な意味でのドキドキである。武装集団が隣にいてもう片方には死が隣にいるんだ。色恋なんかにかまけている暇なんてあるわけが無い。
ちなみにこの話に至るまで色々あったのでそこから話させてもらう。
・
いつもの如く校庭に行くと落とし穴があった。
それも誰かが落ちた感じの。
覗くと善法寺先輩が居た。
思いっきり落ちた感じの体制の。
「こんにちは〜。生きてますか〜?生きてたらなんか言ってください〜
…死んでる?」
「生きてるよ〜!!ってすみません。天女様でいらっしゃいましたか。」
どうやら生きていたようだ。
土まみれの先輩は眉を八の字にして笑っていた。
この先輩とはあまり関わりがない。というか保健委員会と関わりがない。健康優良児過ぎて。
「えーっと、そこから上がれます…よね?」
忍者らしいし年齢も一番上だしこのくらい登れそうだなと判断した。
「えぇこのくらいの高さならこれを使えば…ってしまった!!昨日部屋で研いだの忘れたんだった〜…」
不運だと嘆く善法寺先輩。
「研いだって…何を研いだんですか?」
もしかしたら貸せるかもしれない。
少し前に用具倉庫からパクっ…拝借したのだ。護身用に。
「苦無です。うーん困ったなあ。ここ近くに引っ掛けられそうなものがある訳でもないし…」
「苦無は2本で大丈夫ですか?」
返答を聞かずに苦無を穴の中に入れる。
刺さったらすみません。
少し待つと飛び出てきた善法寺先輩に少し驚く。
凄いな〜。
善法寺先輩は着地すると先程貸した苦無を私に返した。
「何で天女様がこれを…」
「用具倉庫から拝借しました。」
「それ留三郎怒るんじゃ…」
「…ちゃんと置き手紙書いたので。」
しかも私天女だし。これくらいで怒られることにはならないだろう。
ワンチャン変に勘違いされて殺されそうだけど。
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うん! - 澄香さん» コメントありがとうございます!八左ヱ門には頑張って欲しいですね〜 (4月12日 20時) (レス) id: 7fb5738de5 (このIDを非表示/違反報告)
澄香 - 八左ヱ門ッッ!!!好きだ!!いつも楽しく拝見してます!頑張ってください! (4月7日 1時) (レス) @page8 id: 8b8bcc9d2b (このIDを非表示/違反報告)
うん! - えだまめさん» わー⁉︎一気読みですか⁉︎ありがとうございます。頑張ります! (3月25日 0時) (レス) @page1 id: 5a2711bae6 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白くてここまで一気読みしてしまいました…✨✨これからも更新頑張ってください!応援してます! (3月23日 12時) (レス) @page1 id: 7ac8ba9ab7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うん! | 作成日時:2024年3月22日 16時