過去を捨てて【中堂系】

不自然９ ページ11

ミ「あ、そう！聞いてよA。四人めのご遺体、凍死だったんだよ」
「え、凍死？一酸化炭素中毒じゃなくて？」
夕「そう、血中濃度はたった３％。でもあの部屋で凍死とかありえなくない？」
「うーん、亡くなった場所は別ってことだね。亡くなった後に誰かによって運ばれた」
ミ「そうとしか考えられないよね〜」



これで系くんの「他殺にしてやる」は果たされたわけだ。
ちらっと所長室を見てみると、ニヤリと笑った系くんがいた。



中「フン、他殺だな」
ミ「子供か」


どこか嬉しそうな系くんは
鋭くツッコむミコトを気にする様子もなく、
コーヒーを淹れにいった。

カフェイン中毒にならなきゃいいけど。









それより、さっきからずっと気になってた。

「凍死をするところってどこかある？」
夕「そう！そこで胃の内容物を解析してみたんだけど、グリコーゲン値が高かったの」
「ってことは鹿肉か馬肉ってこと？…どこにそんなものが」


ミ「そこで！」



ガタッと立ち上がった衝撃で、座っていた事務椅子がコーヒーを入れていた系くんに直撃。

中「いってぇ！」
「あぁ〜、大丈夫？」
中「チッ…クソが」
ミ「あ、すいません中堂さん」



軽く頭を下げて
んんっ、と咳払いをして気を取りなおすと

ミ「温泉に行こう」


いや、急すぎん？


「ん？温泉？」
六「僕水着持ってきてません…」
夕「私は異性間交流会だからパース」
「私は系くんから許可もらえたらオッケーだけど」
中「久部が行かないなら許してやろう」
六「何で俺？」
ミ「はいじゃあ決定！Aの運転で行こう！」
「ほーい」


トントン拍子で決まった話だけど、何で温泉…？？？

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