その149 ページ6
阿「大丈夫じゃ。わしの作ったドローンは老若男女誰でも簡単に操縦できるようになっとるんじゃ。」
光「僕たちにもできるんですから、Aさんならきっと大丈夫ですよ!」
『じゃあやってみようかな。』
みんなで庭に出て、元太くんからコントローラーを貸してもらった。
阿「前は操縦、スピード、カメラの3つのコントローラーに分けておったんじゃが、今回は1つにまとめてみたんじゃ。」
哀「とか言って、本当は作るのがめんどくさかったんじゃないの?」
阿「あ、哀くん…」
コントローラーは見た目ほど重くなくて持ちやすく、誰でも操縦しやすい作りになっていた。
元「このボタンを押してから、これを動かして操縦するんだぞ。」
『んー難しそう。』
歩「大丈夫だよ。やってみよう!」
元太くんが教えてくれたようにやってみると、案外簡単に操縦できた。博士さんの言う通り、これなら誰でも簡単にドローンを飛ばせる。
元「姉ちゃん、上手いじゃねぇか!もっとスピード出してみろよ。」
光「すごいです!次は左に曲がってください!」
歩「もう少し遠くまで撮影できる?」
阿「それなら高度を上げた方がいいのぉ。」
哀「法にふれない程度にね。」
『ちょっと注文が多いよ!』
手先が混乱しそうになりながらも、なんとかみんなの要望に応えられた。きっと指先が器用な松田さんならささっとやってのけるんだろうな。
無事にドローンを地上まで戻せた瞬間は安心した。これ壊したらどれだけの損害賠償を請求されるのかと思うと怖くて手が震える。
阿「どうじゃ?わしの作った最高傑作のドローンは。」
『とても楽しかったです。博士さんのおっしゃった通り、私にも簡単に操縦できました。』
阿「それは良かった。」
子どもたちはその後も庭でドローンで遊び、私は哀ちゃんと家の中からその様子を眺めていた。
『子どもは無邪気で、何の悩みもなくていいなぁ…』
哀「あら、何か悩んでることでもあるの?」
『うん、人生を大きく変えるかもしれないほどの悩みがあってね。』
哀「それは恋愛か何かかしら?」
『恋愛も入ってるけど、大まかに言えば仕事と人間関係とその他諸々が複雑に絡んだ問題。』
哀「そう。なんだか大変そうね。」
『それにその問題の期日が今日なんだよ。なのにまだ答えは決まってない。どうしよう…』
哀「その問題に江戸川くんも関係してるのかしら?」
『え、どうして?』
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年6月16日 20時