その160 ページ17
赤「安室くんのコードネームは、Aの好きなバーボンだ。」
『え…』
「じゃあな、おやすみ」と言って秀一兄さんは電話を切った。バーボンは降谷さんのコードネームだったんだ。
てことは、ベルモットに好きなお酒を聞かれた時にバーボンが大好きとか言ったけど、あれ降谷さん本人の目の前で言ったよね。
コードネームとはいえ、知らずに大好きって言ったなんて恥ずかしい!
そんなことより、ジンとウォッカとベルモット、あの3人が組織のメンバーだと判明した。
それもジンのコードネームを持っているあの銀髪の男は、秀一兄さんの宿敵らしいからかなりヤバい奴かもしれない。
そんなヤバめのジンに名前を聞かれたってことは、もう目をつけられたってことだよね。秀一兄さんによると気に入られたみたいだし。
秀一兄さんの宿敵のジンに目をつけられたならば、私が赤井秀一の妹だってバレて殺されるかもしれない。
それもあるし、私が羽田浩司の事件を調べているのが知られたら確実に殺される。
わざわざ偽名を名乗るのなら、私の職業が公安で、あの時わざと接触しようとしていたと思われてしまうから。
まさかたまたま煙草を拾って渡した人が組織のメンバーで、それもかなりヤバい奴だったなんて思ってもいなかった。
これは秀一兄さんの言う通り、狙われる危険性が高くなった。とすると、やっぱり私の大切な人にも危害が加わる。
大切な人とは諸伏警部に限らず大和警部や上原さん、秀吉、真純ちゃん、JK2人に少年探偵団、もしかするとマロニーくんにまで達するかもしれない。
私のせいでみんなにまで被害が及んだら…と考えると怖くて仕方がない。元より組織と戦う覚悟は決めていたけど、もっと深く心に刻み込まないといけない。
お風呂からあがって髪を乾かした後、ハサミを持って洗面所の鏡の前に立った。これは全てヒロの敵討ちなんだと思いながら、右手に握って広げたハサミの柄を合わせた。
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翌日、昨夜の酔いは完全に覚めているけど、念のため車ではなくバスで県警本部まで行った。警察官が飲酒運転で捕まるとか笑えない。
いつも通り部屋に入って自分のデスクに向かう。珍しく私より早く来ている大和警部がコーヒーを飲みながら大あくびをしていた。
『おはようございます、大和警部。こんなに早く来るなんて珍しいですね。』
敢「俺だってたまには早起きくらい…ってお前誰だ?」
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年6月16日 20時