雪男たちとの社内恋愛 (ページ7)

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青と黒ページ7

Aside

「はいこれお前の」

出会って数分、まだまともに会話したことの無い私をお前呼ばわりするのは確か…

そうだ、渡辺さん。

ん、とまるでジ〇リのカ〇タかのように口を一文字に結んでなにやらファイルを差し出してる。

青色の。

そしてそれを制して、目黒くんが黒いファイルを差し出す。

「こっち使ってよ」

そう言って小さく笑みを浮かべてる。

どちらも受け取れずにいると、横から深澤さんが口を挟んだ。

「…なべもめめも、自分の色使わせたくて必死なの？」

そう言われると、確かに文房具やら何やら、全部それぞれの色で統一されている。

「どれが誰のものか分かるように色分けしてるんだよね」

なんて阿部さんがにこやかに説明してくれる。

「ほら、お前らAさん困ってるから。俺準備しといたんだよ、Aさんの色は紺色ね。」

岩本さんがそう言って紺色の物品の入ったボックスを渡してくれたことで、渡辺さんと目黒さんはそれぞれのファイルを引っ込めた。

「しょっぴー顔真っ赤！」

向井さんが大爆笑しているので、ふと渡辺さんの方を見てみると確かに顔が赤くなってる。

可愛いところもある人みたい。

対して目黒さんは涼し気な顔でにこやかにこっちを見つめてる。

それもまたかっこいい。

なんかちょっと楽しいかも。

「あ、笑った！」

佐久間さんが私を指さす。

会話に参加してなかった人達まで一斉に私を見るから、なんだか恥ずかしくなってすぐに顔を隠した。