『第54話！ロットへ(3)』 ページ10
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カランカランとナイフが落ちる音が続く。Aのうめき声と、波紋使い達が戦う音も、また続く。
スピードワゴンは呆然とせざるを得なかった。目の前で起こっている現象が、吸血鬼や屍生人の存在と同じぐらい、理解不能なものだったからだ。
彼女がナイフを抜くと、傷が塞がり、さらに時が逆流したかのごとく血が戻っていくのだ。
未来じゃあ、誰でも
『ちょっと』
「……。ん？お、おぅ…何だ」
『私は手伝えって言うた、違う？』
「コレを抜くのをか？」
『ウン。ちゃんと息吸えるよーになるまで、ちょいと手伝って…お願い』
「お、おう…」
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もうホント気分が悪い。確かに私が先頭で良かったよ。だって、他のひとがコレ食らってたら、即リタイヤ案件だろーしさ。ウン。
でも例え私で良かったっつっても、私だって痛いモンは痛い。…泣かしてやる。やっつけてやる。絶対にだ。
ナイフは全部抜いてやった。波紋の呼吸で痛みは和らいだし、前方ではお二人が戦っている。スッピーは…大丈夫、しばらく動きゃしないだろ。あんな唖然としてりゃあね。
もう一度、闇に目を凝らす。影が全部でみっつ。手前のがジョースターさんとツェペリさんで、奥のがおそらくヤツだ。違いない。
助走をつけて波紋を練り…それを足に溜めて跳ぶ。
お二人の間をすり抜け……着地地点の手前にいるのをまず一発、思っくそ殴るッ！！
『ッらぁ！！痛かったぞ、テメェーーー！！！』
転がって着地した。素早く振り返ると…しまった、蓄積が甘すぎた。全部足に持ってかれて、残りの波紋で殴ってもヤツの肩の皮がぺろんって剥がれただけだ。
「女ァアーー…おォ俺を殴ったなァーーッ！！きィイ貴様はァア…堕落ゥしきっているなァ…女がァアアアアーーーーーッ！！！！」
ヤツがグルンと振り返り、辺り一面におっそろしい怒鳴り声が響く。や、別に怖いってわけじゃないんだけど。だって痛いことしたあいつが悪いんだもん。
あ、やばいこっち来る…いや待て落ち着けもちつけ、こいつは…ええとこいつは……
「Aッ！慌てるんじゃあない！呼吸を乱すんじゃあないぞッ！」
『ツェペリさん！』
「そうじゃな…まずひとつ！君が戦ってみろ！」
『はいッ！…えっ』
「ヨソ見してちゃあいかんッ！」
『えっ』
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
