『第53話！ロットへ(2)』 ページ9
起きたは起きたが、かなりビックリした。
「A！オイAッ！！着いたぞ！トンネルの前だぞッ！」
『おま…スッピー…お、女のコ起こす時ァもうちょっと工夫しろよなァーッ！』
「そんな荒い口調の女のコがいてたまるかってんだッ！時間がねェんだろ、はやく降りた降りたッ」
御者に賃金を渡して、前を歩く三人について行く。
私たちがトンネルの前で馬車を降りたのには、少し理由がある。
ジャックだ。切り裂きジャック。やつは屍生人となって、このトンネルの中にいる。原作では、ついさっき私が賃金を渡した御者、彼はあと数秒で死ぬのだ。馬と一緒に。
だから、分かってるんなら未然に防いであげようじゃあないか、という結論になった。で、コレである。
トンネルに入った辺りから、私が先頭になっている。深い意味はない。
そうしていくうちに目も慣れ、そういえば壁に刺さった剣ってのはどこにあるんだろ、と思い、闇に目を凝らした、その瞬間
もの凄い衝撃を感じた。
ヤバいと思えど、気付けば吹っ飛ばされていた。
●
Aが突然吹っ飛んだ。波紋使いふたりは即座に戦闘態勢に入り、スピードワゴンはAに駆け寄った。直後、彼の絶叫が響きわたる。
「なッ……ナイフだッ！ナイフが全身をッ！！しかもなんなんだ！この数はよォーッ！10…20……さ…30本ッ！！！」
Aは仰向きに倒れ、痛みからか痙攣さえしていた。息も必死に抑えているが荒くなって、全ての傷から滔々と血が流れ出ている。
彼はAを抱きかかえた。こんな暗闇の中、大量のナイフを全部命中させるだけの技術！投擲武器ですら人を吹っ飛ばす威力！なりより女を真っ先に標的とする残酷さ………こいつは……こいつはヤバい！今まで見た誰よりも！異常性、残酷性だけで言えばディオ以上だッ！
「ジョースターさん！それにツェペリおっさんよォー！ともかくコイツを安…」
言いかけて止めた。からん、と何かが音をたてたのだ。スピードワゴンが自分の足元を見ると、それはAに刺さっていたナイフの一本であった。同時に、彼の頬に何か液体がとんだ。
彼が軽くパニックになっていると、Aと目が合った。彼女は弱く、でも明瞭に"手伝え"と言った。
なにを？ナイフを抜くのをか？
そう思い、思わず片手で血がとんだ頬を拭う。
しかし、彼の手には何も付かなかった。それどころか、最初から
●
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
