『第86話！変える力(10)』 ページ41
登れど、上り坂は続く。曲がれど、曲がり道は続く。
さて、少々…いや、かなり経過を変えてしまったものの、ジョースターさんへの波紋の継承は完了した。だが、これで上手くいくのだろうか？彼が怒りを感じないままで。恨みを感じないままで。
……いや、今更何言ってんだ。上手くいく。絶対。私がそうさせる。ポジティブシンキング、だ。ディオのケツをゆっくりじっくりタイムラプス撮影してやるってぐらいの気概で挑もう。
自分の頬を思い切りシバいた。これでもかというほど空気を吸い込んだ。バキバキの身体に、美しすぎる空気が容赦なしに刺さってくるようだった。
あぁ、痛いし寒いし向かい風も強い。何が悲しくて、この時期のこんな時間にお迎えに行かにゃならんのか。地味にムカついてきたんですけど。ついでになにか人影が見えるんですけど。
……お？人影？
「アダムスさん！」
ポコくんが嬉しそうに叫び、その人影──接近してきて 人相も判別できる──に向かっていった。あぁ、お知り合いなのね。ご近所さんか何かですかね。ともかくよかった。そう一旦ホッと、残る3人で顔を見合わせた。でもちょっと待てよ、なんか…
『そういや 今ッ…て、外出するような時間帯でしたっけ？』
「おかしくはない。確かに…普段、なら…」
「だが今の状況では…考えにくいな。それに、少年の知り合いならば、"住居が遠くこの騒動を知らん"などということはあり得ん。」
「オイ、それって…つまり………」
沈黙。私たちはもう一度顔を見合わせ──アッ待って思い出したわやっべェあの人はッ！！！
「コオォォォッ！」
『はァ…か、間一髪ってヤツ…ですかね』
じつにそうだ。彼はやはり屍生人だった。ジョースターさんの反応速度が鬼のように速かったから良かったものの……。マジかよ私、こんな事すらも忘れてしまうなんて。…この先ももし、この世界で過ごすのなら……備忘録でもつけておくべきかもしれない。オーバーヘヴンではないが。
『そうだ、ポコくん…大丈夫？怪我ない？』
「う……うん…」
尻餅をついて、固まっている。無理もない、知り合いが化け物になって…殺されたのだから。
…これからはこの手合いが増える。過去の残影ではない、今を生きていた人々の……。
『とりあえず……ええと、立てる？』
つとめて明るく、手を差し伸べる。…だが、ポコくんは自分で立ち上がった。
なんだ、強くなったやん。
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
