タイム ストップト ガール (2)

『第75話！巨軀の戦士(8)』 ページ30

例の波紋…あぁ、葉っぱ！あれね！

スッと横並びになり、左手を上げて右手を顔の斜め前に持っていくポーズをとる。そして呼吸のリズムを合わせて……


生命磁気への波紋疾走(オーバードライブ)ッ！


指先に溜めた波紋に、まだ生命力を残した落ち葉が集まってくる。それを繋げて広げ、またくっつけて……波紋を接着剤とした、即席ハングライダーの完成である。この間数秒で割とお手軽なので、全国の波紋使い諸兄、是非とも試してみてほしい。

その間にも、タルカスがこちらへ接近してきている。……ちょっと、なんで剣を構えてるのッ！そろそろ離れないとヤバいッ！！

「つかまれ！スピードワゴン！ポコ！」


ブンッ！！

間一髪……！ みんながハングライダーに掴まったと同時に飛び立ったので、タルカスの一撃はスカに終わった。
でも、まだだ、まだ来る…そんな確信があった。だって、もと(・・)とおんなじ流れなんだもの、この一連は。

「やあーい！」

ポコきゅんがおしりペンペンで煽りにかかる。いかにも小学生男子というか、とにかく可愛らしいのに真正面から見られないのが、ホンの少しばかり残念…かもしれない。


「どっひゃああーーっ！こんなことできるなんて!!」

スッピー…その驚き方は何か…錆びたレッカー車的なものを想起させるぜ……

「にいちゃんたち…まさか！人間なの？それとも、天から降りてきた神さまの使い！？」


『……ンッフ…』


……………ハウッ…し、しまった…
ポコきゅんの質問が可愛すぎて…………

…………………変な声…出た……

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