『第68話！巨躯の戦士(1)』 ページ23
何秒間か、見つめあうタルカスとブラフォード。
何かボソボソと話し合っているのは分かるんだが、内容までは聴き取れない。
そのあと、すっかり冷静に戻ったらしいブラフォードは、元どおりジョースターさんの方へ向かっていった。一方タルカスは、ジーっとこちらを見ている。
正直…私を見てるのか、後ろのツェペリさん&スッピーを見てるのかは分からない。でも強いていうと私を見てくれてた方が嬉しい。…イヤ、変な意味ではないが、こう………さっきのがガン無視との結果になってたら…………ホラ…ね？恥ずかしいやない…
と、思ったら変な匂いがした。嗅ぎ覚えがある。何か腐ったような臭い。
見ると、なんか女だァァとか言いながら屍生人がこっちにワラワラと寄ってきたので、応戦する。
…かといって、まぁ…やっぱりああいうのには触ってやる義理すらないので、そこら辺にある石を、毎回恒例の波紋リミットブレイク(仮名称)で投げるアレである。波紋を通すため、草花を巻いて。ナメられたらヤなので、投げられるか投げられないかぐらいの重い石を使って。
それでちょうど、屍生人の一団の壊滅を確認したとき、風により土埃が立った。
細かい土埃が鼻に入ったら、さてどうなるだろう。
『ブエェックショイッ！！！』
盛大な、クシャミが出るのである。
その拍子に波紋の呼吸が途絶えた。それは、集中が途切れるのに似ているんだな、と気づいた。
だが悪いことに、タルカスがこっちに向かって跳躍したのを目視した。
『タイミングの悪さよ…』
思わず呟く。アッ鳥肌が出てきた。タルカスが着地しそう。転がって避ける。満点の星空が見えた。が、見とれているヒマなどない。タルカスが着地したとほぼ同時に、彼の猛攻が始まったのだ。
慌てて息を整え、岩をも削るその剣先を、鎧を踏み砕くその足蹴りを避ける、避ける。
幸い、彼はパワータイプ。スピードの方は、(少なくともジャックの野郎のナイフよりは)優れていないようだった。
だが、スタミナ切れは私の方に訪れるだろう。
これはチャンス。他でもない、私が作り上げたチャンス。逃してはならない。負けてはならない。
落ち着け私。何か、何かあるはずだ。
パワーに対抗するには。
そうだ、そのパワーを利用してやればいい。
『第69話！巨躯の戦士(2)』→←『第67話！ふたりの騎士』
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
