『第67話！ふたりの騎士』 ページ22
濛々たる土煙と、激しい揺れの最中。突然、ドンと突き動かされるような衝撃を感じた。あぁ、もちろん、(物理)とつく方の。
見ると、目の前に岩が落下していた。あと数十センチ前に立っていたらと思うと、ゾッとする。
だが、そんな恐怖よりもっとヤバそうな気配を感じたのでパッと上を向く。
黒い甲冑に、黄土と白を混ぜたような肌。身体中の傷痕、縫合痕。片方は癖のついた長髪で、もう片方は恐ろしいばかりの大男。
"伝説の英雄"、タルカスと黒騎士ブラフォードが、そこにいた。
「世を恨み！人を憎み！呪いの言葉をはいて死んだ、どう猛な騎士の墓をあばいて甦らせた亡者よ！後始末！この虫けらどもの駆除はおまえたちふたりにまかせるぞ、好きにしろッ！！」
ふたりは、そう言うディオの声を聞いているのかいないのか分からないような、黄色く濁った目であたりを見回した。そして、驚くツェペリさんやスッピー、私もヨソに、ジョースターさんの元へ向かっていく。
正に腐っても騎士…といったところか、最も強い者を察知し、向かって行ったのだろうが……まぁ、ちょいとばかしムカつく。ムカついてしまう。
『2対1って…ソレ、騎士さんのする事じゃないと思いますがッ！』
このまま放っておくわけにはいかないと思った。で、私は叫んだのだが、ふたりがそれでクルッとこちらを向いた時、全くの無策であることを思い出した。おわた。
「小娘かァ…？ふむ……我らにお喋りを仕掛ける根性は認める…だがここはすでに戦場！弱者に用はないッ！」
「貴様のような青ちょびた小娘、腹の足しにもならんわ…」
アッアッあんまり興味持ってもらえてない…それは困る……
『なぜ弱者と言えるのです！』
私は、また叫んだ。
ごめんねごめんね、ホントはどっちもカワいくて大好きなんだよ…ただ私にもやるべき事があるから…
『価値観が古いんですよ！この遺物ッ！あなたたちだって…女王に負けたくせにッ！騙されて死んだくせに！大切な人すら…』
「だまれッ！きさまになにがわかるというのだッ！」
喝を入れたのはブラフォードの方。…ごめんちょっと言いすぎた。
そのまま、こちらに鬼気迫る出で立ちで向かってくるブラフォード。だが、それを、意外にもタルカスが制した。
『第68話！巨躯の戦士(1)』→←『第65話！日暮れ(6)』
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
