『第65話！日暮れ(6)』 ページ21
ジョースターさんが視界に入るのと同時に、ちょうど、私の隠れている岩盤の中から、どす黒い、執念にも、怨念にも似た何かを感じた。…微かに地面が揺れている……"それ"は近づいてきている。
『そうだ、あの少年は…あぁ、大丈夫だ、よかった』
さて、陰から見つめるのも飽きた。凍った痛みも、落ちたときの痛みも引いてきた。それに私だけ腰抜けだなんて、そんなのは絶対にありえない。
『少年！ジョースターさん！ツェペリさん！』
「お、おねえちゃん！さっきの大ケガは…」
少年が話しかけてきた。私の腕を見て、かなりビックリしている。
『あぁ、問題ないよ。あれは見かけだけだったみたい。だから……ええと…？』
「A、ポコというんだ、この子は。」
『ポコ君っていうの。よろしくね。…それより、ジョースターさん。十分注意してください、ケタ違いのが来ます…！』
「！……そっちもか…」
ジョースターさんが、ギリッと歯噛みした。
『…と、いうと？』
「ディオの技、相当厄介だ。君も感じたろう、まるで火傷するような冷たさを。あれじゃあ、波紋も流せない」
そう言うジョースターさんの手の皮膚は、無残にもズタズタになって剥がれていた。見た限り、彼はディオに数秒間触れただけだったのに！
『……誰しも、弱点はあります。ディオみたいに驕り高ぶる奴なら、なおのこと…それを、見つけるんです。勝つんです！私たちは。』
全員で。と付け足し、グッと拳を握ってみせた。
「フン！おれの氷を溶かすのに、いったいどんな手を使ったかは知らんが……ひ弱なくせ、しつこいやつよ。だがやはり、ノロいのは治らんようだな。今さらあいつらに気づいたからとて、貴様らの希望は！すでに崩れ去っている！貴様らのもうなにも！おれにとって！問題ではないのだッ！！」
ディオの声は私の鼓膜をビリビリ震わし、そしてその大気は、濁流のごとく押し寄せてくる。
「【波紋】？【呼吸法】だと？フーフー吹くなら……このおれのために、ファンファーレでも吹いてるのが似合っているぞッ！」
奴が言った瞬間、ふたたび地面が揺れはじめた。さっきのよりも、遥かに強い。踏ん張らないと、危うくコケてしまいそうだ。
「タルカス！黒騎士ブラフォード！！もはやおれの出るまでもない！出てきて、こいつらいファンファーレという悲鳴を吹かしてみろッ！」
揺れが、一層激しくなった。轟音と土煙をあげ、私たちの足場が、目の前の岩壁が、崩れていった。
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リリィなモモ(プロフ) - つ、続き！待たずにはいられない！ (3月4日 6時) (
レス) @page43 id: 6ff453207e (このIDを非表示/違反報告)
BOOK&「(.-. )」 - 更新頑張ってくれ！応援してます！ (2020年12月27日 12時) (レス) id: 2cdf88906a (このIDを非表示/違反報告)
さむわん(プロフ) - アリアントさん» ア"ッッ…作者自身が脳内でそう呼んでいた為、完全に失念していました…。出会ったとき、「スッピー」と呼んでいいかと確認していたと、そういう事にして下さい……。ご指摘ありがとうございます。 (2017年12月2日 20時) (レス) id: 1d8895c809 (このIDを非表示/違反報告)
アリアント - そういえば、スピードワゴンさんスッピーって言っても何にも言わないんだね。 (2017年11月12日 20時) (レス) id: e93aa7ac9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さむわん | 作成日時：2017年6月25日 20時
