14 大平side ページ15
急に英太に連れ出されたと思ったら、『実は入れ替わっている』などと言われ、俺は今困惑している。
そんな映画みたいなことあるわけがないからだ。
でも、もし、本当に、英太がこの、菅原さんと入れ替わっているのだとしたら……。
今日の朝練の、違和感ありありの英太の姿の謎が解ける。
あの姿が英太ではなく、菅原さんだったとしたら……。
「はい、瀬見くんに繋がりましたよ。」
俺はすぐにスマホを受け取った。
そこから聞こえてきたのは……、
「れ、獅音っ!!!マジで獅音かっ?お、オレオレ、英太!!瀬見英太!!」
俺は分かった。電話の向こうで話しているのは、声は違えど、まさしく英太だということが。
「本当に…、英太か……?」
「そーだよ!んで、そっちにいる俺は菅原さんっていう、烏野の人な!!」
電話の英太が言うことと、俺の目の前にいる英太の言うことが一致した。
これは、信じがたいけども……、
本当にこいつらは…………
「入れ替わっているんだな。お前ら。」
「信じてくれるか?よかったーー。でも獅音、誰にもこのこと言うんじゃねーぞ?!言ったら、多分、皆混乱して、菅原さんも色々困るからな!!んじゃ、切るぜっ。後でまた何かあったら電話するから、よろしくなっ。」
ここまできたら、信じるしかねぇよなぁ。
「あの…信じてくれますか??」
この英太の目もいつもと違うし。
「あぁ。多分こっから大変だけど、何かあったらすぐ俺に聞いてくださいね。」
やっぱり、人生色んなことが起こるなあ。
それにしても、なんで英太は、見知らぬ菅原さんと入れ替わることになったんだろう。
その謎が解けるのは、もっと後の話。
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アヤ - めっっっっちゃ面白かったです!続き期待してます! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 1dbd6d09c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイカ | 作成日時:2017年3月25日 0時