検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:531 hit

223話 ページ25

「では、お待ちください」



女声で無事接客を終え、戻ろうとする新八。



「あっ、待って!」



Aが安心したのも束の間、エロメスは新八の手を掴む。

そしてそのまま引き寄せた事で、新八は前屈みになり、自然に顔が近くなる。



「…っておい、何してんでィもど」

『ちょっと待って』

「…ん?何、俺を永久に接客してくれ」

『んな訳あるかボケアホ毛』



様子のおかしいAにやっと気づいた2人も、エロメスのテーブルを見つめる。



「…あ、あの……?」

「…やっぱり、新八さんですよね?」



『ぬあぁぁ、顔近い!!つーか気づかれた!?』

「…え、あれメガネ君なノ?」



エロメスと新八はひそひそと話しているが、意識を全集中しているAにはもはや効かない。



「なっ、な、何で……」

「分かりますよ!お顔はやっぱり、いつものカッコいい新八さんですもん!」



『何が"もん!"じゃ、引きちぎるぞ!!』

「…おめぇ、キャラ変わってるぞ」



「あっ、やだ、私ったら"新八さん"って呼んじゃった…先輩なのに…てへっ」



『何が"てへっ"じゃボケがぁぁぁぁ!!』

「イデデデデ!!A止めて!アホ毛取れる!!」

「ば、番長!?」

「ブフッ…!こりゃ傑作でィ」



「…え?あそこにいるのって、A先輩ですか?」

「あ、ほんとだ…って、え…?」



神威のアホ毛を引きちぎろうとするA、止める阿伏兎、スマホで撮る沖田、というカオス空間に、新八は目が点になる。



「あれ、不良の人たちですよね…?やだ、怖い…
A先輩、あんな人達と交流あるなんて…」



掴んでいた腕をさらに引き寄せて、恋人のように腕に絡む。

Aはこの状況に気づいていない。

新八の二の腕には胸が当たり、手先は太ももに触れそうだ。
エロメスの顔もさらに近くなる。



「…っ!」

「沖田先輩までいる…!
男の人と仲良すぎるのって、不安ですよね…私だったら、あんな心配、させないのに…」

「…っ、ち、注文、通してくるので!失礼致します!」

「はーい♡」



慌てて振りほどき、バックヤードに戻る。

それを見送ったエロメスは、まだ揉めているA達を眺め、口元に笑みを浮かべた。

224話→←222話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 3Z , 志村新八
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ウミガメ | 作成日時:2023年7月20日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。