【銀魂3z】平凡な日常と夏 (ページ16)

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165話ページ16

その後また子たちと別れ、高杉達と帰宅したA。

特に塩顔ストーカーが彷徨いている感じも、入られた形跡も無かった為、高杉と桜は帰っていった。

葵は

「何かあった時すぐ逃げれるよう、荷物まとめとけ。
後今日は念のため泊まってく」

とのことで、今は2人で夕飯の準備をしている。

「早く分かると良いなー、塩スト」

『何塩ストって』

「塩顔ストーカーの略」

『…某アイドルグループ見たいになってるけど大丈夫か』

何て言いながら、お互いに調理を進めていく。

「そういやお前、明日からバイトはどうするんだ」

『あぁ、丁度今日、今週いっぱいまでおやすみ貰ったよ』

「…え？でもお前、部活無いからバイト三昧だって言ってなかったか？」

『あー、７月シフトめっちゃ入れてたのもあるし…ちょっと最近疲れちゃって、ボーッとしてた時もあったから。まとめてお休みくれたの』

「…疲れって？体調悪いのか？」

『別にそこまでじゃないけど、まぁ、暑いしね、夏バテ？かな？』

ついしゃべり過ぎてしまった、と思い、手元のフライパンに集中する。

たっぷりの野菜にいい感じに火が通り、ひき肉と混ざりあっている。

そろそろルーを入れよう、とした時だった。

「…新八と何かあったか」

『……！？』

もはや言葉も出ない。
この男はどうしてこうも、私の事が分かるのか。双子だから？いやだからってそんな…
呆然としつつも、頭の中で色々な事が駆け回っている。

「おーい、そろそろルー入れようぜ」

と、けろっとしてカレールー片手にそばに来た葵。

『あっ、うん…』

Aも気を取り直し、フライパンに向かう。

部屋の中に、カレーの香りが広がった。