163話 ページ14
『…ってことだから、神威には助けてもらったの』
「そ、そうだったんスか…神威には悪い事してしまいましたね、スイマセン」
「いいヨいいヨー」
一通り話し終え、神威の無実を証明すると、皆の空気が穏やかになった。
…が、それもほんの束の間。
「…で?そのクソマッシュストーカーは?どこのどいつだ?」
前髪をかき上げ、完全に戦闘体制に入った葵。
その隣の桜も、今まで見たこと無い怒りの表情を浮かべている。
『ど、どこのどいつって言われても…』
「まぁでも、先月位から店の周りで見たナ〜」
相変わらず呑気に話す神威。
「先月から?そんなに前から被害に遭っていたでごさるか?」
「いやいや、最初は店の外でウロウロしてただけで、Aと接触しに行ってる感じは無かったネ。店にまで通いだしたのは、ここ最近じゃない?」
『…今思い返せば…そんな感じの人、最近居たような気はする』
「気はするって…気づいて無かったんスか?」
「同じ客が続けて来るとなったら、嫌でも記憶に残りそうだけどねェ」
『そ、そうかな…?アハハ』
新八との1件で集中出来ていなかった…とは言えず、笑って誤魔化した。
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作者名:ウミガメ | 作成日時:2021年7月23日 18時