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傷を見せてみろと言ったレオナが、そのまま何も言わなくなってしまったのを見てAは首を傾げたが、その視線に気づいて納得した。
『お見苦しいものを…、申し訳ございません。』
そう言って自身の手で足枷の痕を隠そうといたAだが、レオナがその手を取って止めた。
そして彼は思った。
軽々と担ぎ上げることが出来、そして少し力を籠めればすぐ壊れてしましそうな小さな手を持つ目の前の少女は、一体どんな生活を送ってきたのだろう、と。
そんな彼の思考を読んでか、Aが口を開いた。
『十数年…四六時中つけていたので、痕が取れなくなってしまったようですね。
全く痛くはありませんので、ご心配なく。』
痛みの心配をしているわけではない…。そう思ったレオナは一つため息をついてから、持っていたマジカルペンをAに向けて治癒魔法を施した。
するとみるみる内に足の裏の傷が治り、Aは初めての治癒魔法に目を輝かせて感動をしていた。
『ありがとうございます。凄いですね、綺麗さっぱり無くなりました。』
Aが感動していると、レオナはそのままAの横に腰掛け、当初の目的通りそこに寝転んだ。
そして視線はAに向けることはなく、まっすぐ前を見据えて言った。
ﾚｵﾅ「奴 隷か…。」
『はい。こちらでは珍しいのかもしれませんが、私のいた世界では特に珍しいことではございません。』
元奴 隷とは思えない清々しい笑みを浮かべながら答えたA。
そんな彼女を、眩しそうに少し目を細めてレオナは見つめた。
それは外から差し込み陽の光のせいか、それとも彼女自身がそうさせたのか―――
ﾚｵﾅ「お前、名は？」
『Aと申します。貴方様のお名前もお伺いしても…？』
ﾚｵﾅ「…レオナ・キングスカラーだ。」
レオナ様…ですね。今までの経験から姓で呼ぶと100％言い直されていたため、レオナの名を呟いたA。
特に指摘されることもなかった為、Aは心の中でガッツポーズをしたとか。
ﾚｵﾅ「…A。お前は自分の運命を憎んだことはあるか？」
レオナからの思ってもみなかった質問に、Aは少し考えてから再び笑みを浮かべて首を左右に振った。
『たしかに、私の今までの人生は…他の方から見たら可哀想と思われることが多いかもしれません。
ですが…、』
そこまで言うと、Aは身体を倒してレオナの隣に寝転んだ。
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暇人(プロフ) - レオナって姓ですか？名ではなく？ (2023年4月6日 22時) (
レス) @page36 id: 1a2776719b (このIDを非表示/違反報告)
yume(プロフ) - みきさん» みき様。ご指定いただきありがとうございます！修正いたしました。 (2020年5月14日 22時) (レス) id: 712fb079e3 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 27で闇の鏡が時の鏡になっていますよ〜 (2020年5月14日 4時) (レス) id: 2125c44ced (このIDを非表示/違反報告)
yume(プロフ) - 神羅課長さん» 神羅課長様。純粋なミスです！ご指摘ありがとうございます！ (2020年5月5日 23時) (レス) id: 712fb079e3 (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 5が2回続いていますよ！そういう使用だったらｽﾐﾏｾﾝ!! (2020年5月5日 22時) (レス) id: 16ea087c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yume | 作成日時：2020年4月28日 16時
