十五話 ページ17
『……はぁ』
エミリーに食堂まで案内してもらった後、自分ばかりに付き合わせていては申し訳ないと彼女と別れた。
とても美味しそうな料理が残ってはいたが、どうも食べる気になれず椅子に腰を下ろし、ため息を吐く。
誰も居ない空間が久しく感じる。
『……疲れるんだよなぁ、笑顔』
今日会った人達を見る限り、全員が明るく楽しそうに過ごしているのだと思う。
そんな人達に合わせようとしていたせいか、顔が痛い。
今笑顔を作れと言われれば表情が引きつってしまいそうだ。
一緒に居てあまり疲れなさそうな人物といえば……
エミリー、ヘレナさん、幸運児さん、イソップさん。
あまり騒ぎはしないような四人を頭に浮かべていれば、突然声を掛けられる。
「Aさん…」
『っ！ イソップさん』
いつから居たのか、食堂の扉の前に立つ姿を見て驚いてしまう。
独り言を聞かれてやしないかとヒヤヒヤする。
『こんな夜更けに、どうしたんですか？』
時刻を見れば日付けが変わっていた。
まさか彼も夕食がまだだったりするのではないかと考える。
「少し、喉が乾いたので……水をと。Aさんは……？」
『あぁ、なるほど。私は夕食を食べていなかったので来たんですけど……食欲が湧かなくて』
思っていたことと現状をそのまま言えば、扉の前に立ったままだった彼は眉を下げる。
何故そのような顔をするのだろうか。
自然と首をかしげてしまった。
「……あの、傷……痛みますよね」
『……えっ？』
彼の口から出た予想外の言葉に、思わず間抜けな声が出てしまった。
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夏目(プロフ) - 続きってないんですか？ (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜漬け(プロフ) - りょうです。さん» ありがとうございます！そう思って下さっている方が居ると知れて嬉しいです^^* 励みになります！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 414c0d4d99 (このIDを非表示/違反報告)
りょうです。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: f9bb48da83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜂蜜漬け | 作成日時：2019年1月29日 5時
