11 兄 ※訂正 ページ15
「えぇ！？Aちゃんお兄ちゃんおるん！？」
「あれ、言ってなかったっけ」
意外な新事実に、お茶子は椅子から立ち上がってブンブンと首を縦に振る。
Aは衝撃で倒れそうになったコップを支えながら悪びれない態度で「それはごめん」と返した。
「初耳だな、緑谷くんは知っていたかい？」
「ああ、チェシャさんのことだよね？たまに一緒に登校してるの見かけるよ」
「何だ、声かけてくれればよかったのに。家近いんだからさ、一緒行こうよ」
「えっ、あっと・・・それは・・・その・・・」
誘ってもらえてるのは勿論嬉しい。この上なく嬉しい。
ただ、美形兄妹二人の輪に入るのが気まずい、なんて言えるわけもなく出久はしどろもどろする。
西洋の血が混じった整った顔立ちにピンクの髪と白い髪、そんな二人が並んで立っていれば嫌でも目立つ。
しかしそれを二人は全く気にすることはなく、むしろ気づいてすらいないんじゃないかと思う程だ。
偶然が重ならなければ一生話すこともなかったのかもしれない。
そんな高音の花。
でもお兄さんは厳つい見た目に反してフレンドリーだし、妹のAちゃんは冷淡なところも有るけれど本当は優しい。
しかもお昼にはコンビニの菓子パンしか食べないし、コーヒー狂いだったりもする。
不思議な子だ。
「Aちゃんのお兄ちゃんってどんな！？なんか想像つかんわ〜」
「んー・・・校則違反の塊、ドピンク頭。」
「えっ、何それ！余計見たいやつ！」
「あはは、確かにチェシャさんピアスも凄いよね。痛くないのかな？」
「ピアス！？ほんまどんなお兄ちゃんなん！？」
「ピアス開けた猫。去勢でもされてるんだよきっと」
「ムムム・・・いくら敬うべき先輩としてもそれは一言注意して然るべきなのではないだろうか・・・」
「Aちゃんお兄さんのことになると凄い毒舌だよね。飯田くんは本当にブレないし・・・」
「開けてるだけで切ってないからね」とAの容赦ない一言に出久は突っ込む。
出久はお茶子のおかげで話が流れた事にホッとしながら、考え込む飯田を見てその凄まじい真面目加減に呆れ交じりの笑いを零した。
＿＿
猫の桜耳のことです。
作者本人はピアス大好きです。
ゴリゴリ開けてます。
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ゆあ - すみません。いくら探してもツイッターのアカウントが見つけられないんです。どうやって探せばいいんですか？ (2019年9月5日 21時) (
レス) id: b0f6bda559 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - めっさ面白い！続きが見たいいぃぃぃぃ!!!!! (2018年9月9日 0時) (レス) id: e65e94b2de (このIDを非表示/違反報告)
小幸(プロフ) - 面白かったです！これからも頑張ってください！！リアルの方でも頑張って！！ (2018年5月18日 2時) (レス) id: 4d03ac968f (このIDを非表示/違反報告)
白ちゃん - 作者様愛してます！この話大好きです！更新頑張ってください！ (2018年5月4日 21時) (レス) id: a5c2574b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ておどーる | 作成日時：2018年4月7日 0時
