Una rosa roja - SHO - (ページ28)

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' 平野が彼女と別れた '

朝の校門での喧嘩のせいで
そのニュースは瞬く間に広まって、

クラスメイトは
私のことをチラチラと見て

「やっとかよ。」

なんて言葉をこぼす。

急に、隣に座っていた未央が立ち上がって、
机をバンと叩くから

クラスのみんなはビクッとした後、
私を見るのをやめた。

「わたし、未央に助けられてばっかり。」

そう彼女に微笑むと、

未「これくらい当たり前にやるよ。

だってAは親友だもん。」

そんな嬉しいことを言ってくれる。

でも未央は、
なんで事前に言ってくれなかったの、って
口を尖らせてすこし不満気で。

ごめんね。

言えなかったの。

それを伝えるってことは、
わたしの長年の罪も教えなくちゃいけないから。

人の気持ちを踏みにじっていた人と
親友だなんて
知ったら嫌でしょ？

まだ、むっとしている未央に
機嫌を直してもらおうと話しかけていると

突然、

クラスの女子がわっと色めき立つ。

彼女たちの視線の先を見ると

クラスのドアに立つ

廉くんの姿。

未「ねえ、たぶんだけど、

永瀬くん、Aのこと呼んでる。」

紫耀と別れたってことが噂になってて、
心配してきてくれたんだろうな。

彼がとても優しいことはあの日に学んだから。

ドアの方を振り向けば

廉「Aちゃん！」

そう言って、手をこまねいている。

でも、廉くん。

このタイミングは逆効果だよ。