すいません先生、うちの刀剣達が可愛すぎて学業と審神者を両立させる自信がありません。

主はすぐ隠すんだよね ページ25

燭台切said




目の前で僕の作った団子を食べながら今日あったことを話す主。



なんだか楽しそうで良かった。



僕たちの主はすぐに隠す。



嫌なことや、辛いこと、苦しいことを隠して溜め込んでしまう。




何があっても僕たちの前では笑ってくれる。




実際、僕たちと居るのは楽しいって言ってくれたこともあったけど、それでも僕は心配だ。




最近は無いけど、ほんの半年ちょっと前位までは帰ってきたらしょっちゅう傷作ってた。




何回怒られても傷は減らないし、あの時期は僕たちにもちょっと素っ気なかった。




現世で何かあったんだろうって皆で聞き出そうとして詰め寄ったら、主は初めて怒ったんだ。





＿＿五月蠅いっ！！どうせ私のことなんか分からないんだから構わないで！！＿＿





あの時、主は何かに傷つけられ、何かに怯え、壊れかけていた。




僕たちはその時、主が叫んで泣いたその時初めて、強い主の脆さに気付いた。









あれから少しして主は“学校”に暫く行けないことになって、また笑うようになった。



笑うようになって、主はなんて言ったんだっけ？






『これからも、そうだなぁ……高校行く気は無いから、約一年、迷惑かけさせてもらうよ。』




ふとそう言った主は外を見ていた。




でも、その目には何も写っていない様で、

でも主には何かが見えている様で……









珍しく表情の無い主は、きっと今日も何かを隠してる。









ああ、そうだ。




あの時主は＿＿＿









＿＿父さんと母さんに会わなくて済む＿＿









そう言ったんだ。

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